新年早々、いきなり殺し屋の話で恐縮であるが。
お正月休みに殺し屋の映画を居間のテレビで二本見た。いずれも何回も何回も見ている。
見れば面白いの確定の米仏を代表する一匹狼の話だ。
ロスの殺し屋の名はヴィンセント。
もちろん、箱根のたすき掛けで前人未到の1時間切りをやったケニアの人じゃないよ。
トム・クルーズだ。
一方、パリの殺し屋の名はジェフ。
アラン・ドロンだ。
こなた2000年代ハリウッドのド派手なガンプレイに対して、かなた1960年代仏フィルム・ノワールのモノクロームな世界。
動と静の対極的な作品だ。
そして両方とも魅せる。共通項も多い。
一匹狼の出自は不明。そしていずれの物語も大事な役割を果たすパートナーがいる。
ジェイミー・フォックスとナタリー・ドロンだ。
さらに黒人女性がキモの存在になり
ジャズがシャープに決まって、地下鉄が大事な舞台装置になる。
そして両者ともにこの言葉が似合う映画だ。
クール
一方、正月の三日目に見た日本の作品はクールという言葉はまったく似つかわしくない。
しかし、やられた。2019年に出たばかりのネットドラマ。これだ。
知ってる人は知ってると思うけど、かの村西とおるをモデルにしたドラマ。
ヲタ仲間の総帥にイケてると推奨されて追随した巨乳派も絶賛。 さらに日本映画通のとあるマイミクさんも上出来とほめている。
しかしうーん、いまさら村西とおるねえ。。
ということで、ちょっと遠目に見ていたんだけど。
試しに第1話を見てハマった。 で、2話も続け見した。 エグい。
この二人が芸達者なことは元から知っていた。万引き家族やシン・ゴジラで。
しかし、それよりも主演陣がすげえ。
この耶蘇な深窓のお嬢は後の腋毛の人なんだろうな。ちなみにある意味偏執狂的なおっかさんの方はかの小雪ね。
そして村西とおる。 英語教材販売でセールストークに開眼して、とあるきっかけで妻子と別れて性のビジネスに開眼して、「北大神田書店」を根城にして北海道の印刷ピンク世界を制覇する。 そういえば、1980年代の独身寮生だったあの頃、ビニ本買ったなあ、ウラ本は仲間に入手する名手がいたなあ。
シャンパン・タワーってウワサには聞いてたけど、マジにやる奴はこういうのだったんだろうなあ。
こういうのを出せるんなら ニッポンの映画界の未来は明るい
ということで3話めに行こうとしたところで、カミさんとおっかさんが帰ってきた。
二人して全12泊のスペイン旅行から帰朝したのだ。
僕のなんでも見てやろう
で、太陽がいっぱいなときは終了したのだった。
で、そこから我が家の普通のお正月が始まった。
このときのために特注しておいた祇園の名店の作というおせちの三段重の一段目を賞味しつつ土産話をたっぷり聞いた。
まず、とにかくあっちは料理の量が半端じゃないそうだ。
肉でも魚でもボリューミーとかそういうレベルじゃない。
そして常にテーブルにはワインがある。うちとこのカミさんとおっかさんは下戸なので、水ばっかり注文したんだけど、どこの店でもワインはどうか?と勧められて閉口したそうだ。 うーん、おいらが行けばこんな感じだろうなあ。
天国よいとこ 一度はおいで 酒は美味いし ねえちゃんはきれいだ♪
そういえば、スペイン好きの文豪の作品にもしょっちゅう葡萄酒が出てきてたけど、あれはリアリズムを追求していたのであるな。
そして、白眉はマドリード在住のカミさんのスペイン語の女教師との会食。 前回のスペイン行のときと同様にあちらもおっかさんを同伴してきた。陽気なラテンのおばちゃん。
一方、うちとこのおっかさんはもちろんスペイン語はダメだけど、なにしろ大阪のおばちゃんなんでね。 お互い身振り手振りで意気投合したそうだ。
で、そのときの料理が子羊の丸焼き。すさまじい量だったんだって。
母娘はそのマドリードを起点にして今回の旅の主目的のセビリアやコルドバなどにバスで赴いた。
で、洞穴フラメンコ(そういうのがあるらしい)を楽しんだり
アルハンブラやら広場やらなんやらの観光名所を満喫した。
特筆すべきはもう一つ、ネコだ。
マドリードはイヌばっかりでネコの影すらみかけなかった。 イヌは空港の中さえ我が物顔で歩いていて、まさにワンワン大行進な街だそうなんだけど。
セビリアでようやく一匹のネコと邂逅できたそうだ。
さらにこういうのもいて、うれしかったと。
そして再びマドリードに舞い戻って、もう3回目くらいのプラド美術館をまた巡って、ベラスケスやらボスやらグレコやらゴヤやらと再会して
イベリア空港13時間の空路を経て成田に降り立って、空港名物の回転寿司をパクついて帰ってきた。
その飛行機の中が素晴らしかったそうだ。
いや、カミさんが大好物の英国テレビドラマの劇場版が一般公開に先立って上映されていたので、日本字幕と英語字幕の2度続け見して堪能したんだと。
そして、その翌日の昨晩は。
息子二人が帰ってきたので恵比寿やプレモルで乾杯して、祇園おせちの二段目三段目やハムやらなんやらを食って。 家族の大宴会をやった。
もちろんスペイン話もあったけど、あっちゅうまにぶっとんだ。 息子らがそれぞれの恋バナを披露したんでね。 うっはあ、やるなあ
で盛り上がりまくり。
まりんはそういう騒ぎをクールに眺めていたんだけど
なんだこら、上からえらそうに見下ろしやがって
と次男が引きずりおろして、かんぶくろならぬ自分のシャツの中に押し込んだので、目を丸くしたりで。 いやあ、楽しかったよ。
さて、もうすぐご飯だ。 このお正月では初めてのお餅だ。
ということで、マイミクの皆さん、あらためまして今年もよろしくお願いします。
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