知ってる人は知っている。 台湾ラーメンは本場には存在しない。
なにしろ僕は家族と1回、遊び仲間と1回、計2回もかの国に赴いたことがある台湾通なんでね。
あそこの名物麺は牛肉麺でその麺はラーメンというよりはウドンっぽいものだ。
しかし、名古屋には台湾ラーメンが名物として君臨している。
なんで台湾なのかというと、かの街に在住していた台湾の人が創作したからなんだって。
僕はそのことをこの作品で知った。
そして今週初め、それがローソンでおにぎり化していることを知った。
かなり辛かった。
その翌日、消費税が引き上げられて、内食品を擁するコンビニの外食に対する優位性が高まった。
しかしこの日、僕にとってはそれよりも大きな問題があった。
10月だってのにやけにムシ暑い。 なのにクールビズが終わっちまった。
僕はネクタイを首に巻きつけながらネコに向かって言った。
「今日からスーツとネクタイをしないとお給料がもらえないんだよ」
「なので、おとんはまりんのご飯のために暑くてもスーツを着るんだよ」
そしたら、お勝手の方から声がとんできた。
「あたしのご飯代もしっかり稼いでちょうだい」
で、のそっとそっちの方に顔を出したら。
「いやだ、暑苦しいかっこ。お葬式に行くみたい」 だと。
その暑苦しいかっこであちいなあと駅まで歩いていったら。
赤い羽根募金の集団が並んでいた。
僕はいったん無視して駅に入りかけたけど。 やっぱりやっとくかと踵を返した。
ほんとはかわゆいJCのところにしたかったんだけど、おばあさんの持っていた箱に100円玉を入れて羽を1枚もらった。
そのせいで電車が一本遅れたけど、次の電車にはこういう広告がかかっていた。
なるほど、新時代なのであるなという感じだった。
この日、僕は仕事がハネると、ネクタイを外して上着と一緒にロッカーに放り込んだ。
で、外で巨乳派と待ち合わせた。あっちも身軽なかっこうになっていた。
今回はツーマンセルだった。
いつもはトリオを組んでいる総帥は奥さんと約束をした行事があるので今日はパスせざるをえなかったのだ。
「嫁と約束しちまったのではな」「うむ、それは優先せざるをえない」
で、二人して山手線に乗り込んだ。
目の前のトレインビューで損だっちゃのCMが流れた。
巨乳派 「あたるも年食ったもんだ」
ぼく 「えっ、あのメガネはそういう設定なのか?」
巨乳派 「だって、ダーリンって呼ばれてるぜ」
巨乳派 「うる星やつらがサンデーに載ったのは俺が中学生の頃だった」
ぼく 「俺は大学生になっていたと思う」
巨乳派 「俺が大学生になったとき始まったのはめぞん一刻だ」
ぼく 「もろにアオイホノオ世代だな。俺はもうリーマンになっていた」
そうやって僕らが着いたのは、永遠のJCが在学しているといわれる中学校の所在する街だった。
ここにはついこの間、ちょうど1週間前にも来た。総帥と巨乳派の三人で来た。
なんで来たのか。 恵比寿にはこれがある。
そこではこれを上映している。
僕らはこのフランス映画にゾッコンになっちゃっててねえ。
先週見たのは吹き替え版だった。
今日は字幕版を同じ時間帯に上映している。
フランス語の響きを味わえる。 行かねば、だったんだよ。
二人ともフランス語のフの字もわからないんだけど。 サーシャの生声、えがったあ。
まあ、ちょっと聞いてみてよ。
Long Way North / ロング・ウェイ・ノース 日本語字幕 トレーラー 2016
https://www.youtube.com/watch?v=Mq1u7H9-ksY
先週、最初に見たときは日本のアニメとはまったく違う画風にとまどった。
物語も出口なしに思えたので、馴染むまで時間がかかった。
しかし、今回はラストまでわかってるので、あっちゅうまにエンディングになった。
僕はこのポップスがバックに流れるこのシーンから物語に惹きこまれていった。
ここから少女の冒険譚が始まるんだよ。
Tout En Haut Du Monde (2016) & Syd Matters - Hi Life
https://www.youtube.com/watch?v=b--U72iwnS8
シド・マターズやジョナサン・モラリのことを知ってる人はあんまりいないと思う。
少なくとも僕には未知のミュージシャンだった。でもセンスの塊のような曲作りをするバンドだよ。
これがそのライヴの様子。
Syd Matters - Hi Life (Live at the Bataclan / Paris)
https://www.youtube.com/watch?v=k2U9aq-gIm8
ロング・ウェイ・ノースのことは前回アップした日記でも熱く語ったのであれだけど。
僕らは商業館では無視されているこいつを拡販したいんだよ。
そういう声は多いようで、東京都写真美術館は上映期間を10月6日まで延長し、さらに10月13日まで再延長した。
この監督さんの作品のときと同じ展開を辿っているのだよ。
ほかにもこういう多数の声があがっている。
なので、僕らは拡販用にパンフを持ち帰った。
で、僕は翌日、職場の有望な若者二人にそのパンフを渡して如何に素晴らしい作品であるかを説いた。 巨乳派も同じく職場の三人の女子を勧奨した。 そしたらそのうちの一人が妹と一緒に見に行くと言ってくれた。 やったぜ、草の根運動。
僕らは消費税引き上げなんのそので値段据置きを決行したサイゼの恵比寿店で炭酸割りマグナムや料理をパクつきつつ語り合った。
巨乳派曰く。
これは冒険譚であるだけでなくサーシャという少女の成長譚である。何回でも見たい。
で、僕らは今回は来れなかった総帥、この作品の偉大な発掘者を交えてもう一回この傑作を鑑賞しようということで合意した。 阿佐ヶ谷のミニシアターが上映を決定してくれてるんでね。
ビバ、サーシャ
そんなことでおフランスなのだ。
ヴィオロンのため息で
シャア・アズナブルで
バルタン星人で
私のフランソワーズ・アルディで
サイボーグ軍団の紅一点もフランソワーズで
お相撲大好きで
千葉ミルフィーユで
マドレーヌを紅茶に浸して食すると蘇る過去なのだ。
そんなことで過去に遡ると。
もちろん1990年代も
50年代も
そのほかの時代も傑作はあった。
しかし、僕的にはフランス映画の黄金期は1960年代だ。
ざっとあげてみるね。 キーワードを一緒にあげる。 一発でキーワードの意味ともどもぜんぶわかった人はかなりの仏映画通だよ。
まず、カイエ・デュ・シネマ
合言葉はホエールズが一敗
そして、同じ太陽でもこれが一番マイナーだと思うのでポスターそのもの。
札束のシンフォニー
五月の蠅
空っぽのシリンダー
イエーイ
おとしまえをつけろ
娘の写真は棄てろ
レティシア
ピエロ・ル・フー
しかしこうしてあげてみると、どれもこれもギャバン、ドロン、ヴァンチュラ、ベルモンドだな。 まさに四天王。
まあ、これがおいらの仏映画の嗜好だということだ。
とにかく、かなりのフランス映画かぶれなことはわかっていただけたと思う。
そのおいらに週に二度も映画館に足を運ばせたフランスの新作、こいつは紛れもない傑作だよ。
ということで締めだ。 フランスの唄で締める。
ときたら、玉葱の歌だ。
いや、疑惑の皮を剥いても剥いても次の疑惑が出てくるという最近話題のタマネギ男のテーマソングじゃないよ。
かのナポレオン麾下の行軍で歌われたというフランス伝統の軍歌だ。
例えば日清戦争時の日本の軍歌。
あるいは第二次大戦時のドイツの戦車乗りの歌。
あまたの名曲を現代に蘇らせてきた2010年代を代表する日本のシリーズものの新作でフランス色のJKが合唱した歌だ。
ガールズ&パンツァー最終章『玉葱の歌、BC自由学園バージョン』
https://www.youtube.com/watch?v=jM7EL3hX_aQ
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