さくら軍団、やったね。
知り合いのアイルランドの女子からカミさんにお祝いのメールが届いたよ。
曰く、BRAVE BLOSSOMS
しかし、この一戦を僕は実況では見なかった。
昨日は盟友のろまさんと久方ぶりに昼呑みしてたんでね。
またしても浦和に出てきてもらい
サイゼでマグナムボトルを空けて
青空古本市を覗いたら、ネココーナーによさげな本が並んでいたので、三冊ばかり買い込んで
書店に寄って、ユリシーズ復刊したんだなあと感嘆したり
この本、俺らの座右の書から持ってきてるっぽいなと言い合ったりした。
ちなみにその座右の書、名著の作者の一人は先月の「私の履歴書」の当事者だった。
で、書店ではこういうのも立ち読みしたりして、なんにも買わない冷やかしの客で過ごし
二軒目の居酒屋に入って焼酎呑みながら、複数のマイミクさんが酒の肴として激賞している鯵のなめろうなどを賞味している間に
日本が歴史的な勝利をおさめたわけだ。
なんつっても相手はアイルランド。
NZが南アに勝つまでは世界ランキング1位。 今回のWC緒戦でもスコットランドにぼろ勝ち。
ブリグジットの焦点になっている北と南が一緒になったチーム。 試合前には国歌でなくてこのチームのために作られた「Ireland's Call」を斉唱する。
そこに勝ったってんだから、こいつあトップニュースそのものだ。
その中継で「もう奇蹟とは言わせません
」という名セリフを放ったNHKの豊原アナウンサーは湘南高校でラグビーをやっていたという。
この1週間で一番のスクープはそのNHKに関する記事だった。 これ。
毎日新聞のこの記事は久々に見た特ダネだった。
なにしろ僕は昼飯どきに大手紙を並べて眺めてるんでね。 他紙はかんぽが窓販再開を延期するとしたプレスリリースものの記事を申し訳程度に載せていただけだった。
しかも、翌日も毎日が独走。抜かれた他紙は完黙。鮮やかなスクープだと思う。
圧力やら忖度やらのお馴染みの言葉が飛び交う記事。 もちろん、NHKの経営委は情けないけど。
一方で、クロ現のスタッフは骨のある番組を作り続けていたんだなと見直したよ。
この名キャスターのナゾの降板のときに軟弱だなあと思っただけにね。
クロ現が圧力を受けるような番組を作り続けていたというのはある意味福音だと思ったわけだ。
で、こないだ、その福の神の代表みたいな神様が住まう街に行ってきたよ。
恵比寿という街は行ったことはなくとも大抵の人が知っていると思う。
例えば、かの細野晴臣もしょっちゅう徘徊しているそうだ。
オサレな恵比寿でなく下町の風情が残っている方の街並みが気に入ってるんだって。
モヤさまが恵比寿篇をやったとき。まさに下町そのものの食堂にひょっこり居合わせて
そのまんまゲスト出演してそう言ってたんだから間違いない。
そういう僕自身は恵比寿とはほとんど縁がなかった。
しかし、一回だけ思い出がある。
ガーデンプレイスなんていうオサレな施設が出来るはるか前、恵比寿がまだ鄙びた佇まいを全開にしていた時分だ。
そこの鄙びた映画館で麻吹淳子主演の映画を見たんだよ。
といっても、麻吹?フー?な人が多いと思うけど。 日活ロマンポルノだ。
なにしろかの谷ナオミの後継者と言われていた女優さんの出ていた映画なので、あんまりモロな画像を貼るのははばかられるんだけど。 まあ、こういうのです。
しかし、この水曜日はそういうのとはまったく別、かのガーデンプレイスそのものに行ってきた。
例によって総帥、巨乳派というヲタトリオで行ってきた。
というと、またヲタッキーなアニメかよと思う向きも多いだろうけど、もうちっと付き合ってください。
これはそういう人たちにこそ見てもらいたい映画なので。
恵比寿にはなにがあるか。 もちろん恵比寿ガーデンプレイスだ。
その一角にこういう施設がある。
そこでこういう催しものが開かれていた。
といっても見えないと思うけど、僕らが目指していたのはこの上映会だった。
ちなみに上の写真は巨乳派が撮影した写真だ。さすが、iPhone。
同じポスターをおいらのAndroidで撮るとこうなる。
一目瞭然でしょう。これは腕の違いでなく機材の違いに起因しているのは間違いない。
もう一丁。こっちが巨乳派。
こっちがおいら。
でまあ、とにかく三人でこのフランス製のアニメを見たわけだけど。
これがねえ、傑作だった。 単に傑作なだけでなく衝撃だった。
終わったあとの僕らの会話。
巨乳派 「輪郭がなかった。あんなアニメは初めてだ」
総帥 「うむ、色だけで人物や風景を描いていた」
巨乳派「パステル画だ。凄い技術だ」
ぼく「こんな傑作がアニメ大国のニッポンで埋もれていたとはなあ」
総帥「大手の商業館は無視しているので、こういう施設で掛けるしかないんだよ」
ぼく「そんなのをよく掘り起こしたなあ。なにで知ったの?」
総帥「Twitterだ。一般では無名の作品だけど、ネットでは評判になってる」
どのくらい無名かというと、例えば日本語のウィキペディアはまだ取り上げていない。
しかし、英語のwuikipedeliaではこの通り。
Long Way North (French: Tout en haut du monde, lit. "At the very top of the world") is a 2015 French-Danish animated film directed by Rémi Chayé. The film premiered at the Annecy International Animated Film Festival, where it won the Audience Award.
日本では故高畑勲などが現地でこれを見て感銘を受けて、日本でも上映されてしかるべきだと声をあげたのが静かなブームのきっかけになったらしい。
で、僕も微力ながら拡散運動に参加すべくこの日記を書いているわけだ。
こんな気分で日記を書くのは2016年11月以来だ。
あのときはこの映画を見て感動してね。
こういう日記をアップしたら、多くのマイミクさんが実際に作品を見てくれた。
2016年11月24日 この世界の片隅で牡蠣を喰らう
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1956973999&owner_id=17610207
あのときとシチュエーションが似ている。
コノセカは封切り当初、僕が住んでいた大阪ではアートシアターで期間限定で公開されていた。 それが口コミで名作だというウワサが広がって異例のロングランになった。
まあ、それでも僕らは監督の片渕須直のファンだったので、これの公開を待ちわびていたんだけど。
今回のフランス映画はなにしろフランスだけに存在さえ認識していなかった。
英語wikiによるとけっこう前の2015年に製作されたらしいけど、まったく知らなんだ。 総帥の導きがなかったら知らないままになっていた。
それだけロング・ウェイ・ノースは逆風にさらされていると言えよう。
実際、東京の上映館は東京都写真美術館というアートシアターどころでないとんでもなくマニアックなシアターなわけだし。
その写真美術館に足を運んだ観客も日ごろ僕らが馴染んでいるアニメファンとは明らかに違っていた。 老若男女バラバラ。 コノセカの封切り当初の客層とちょっと同じ匂いを感じた。 この観客の輪をもっと広げていきたいというのが僕らの願いだ。
なので、ネタバレのない範囲でもうちょっとだけ、本作を紹介すると。
フランス映画なので、舞台はパリかマルセイユ辺りかと思ったら。
なんと1882年のサンクトペテルブルクから物語は始まる。
その貴族の令嬢は祖父を敬愛していた。
その彼女が祖父の名誉を守るためにとったとんでもなく冒険的な行動とは
という物語。
というような僕のヘタな説明よりも実物を見てもらった方が手っ取り早い。
実はこの海外では有名だけど日本では無名の作品を拡散するためにこういうものがYouTubeにアップされているんだよ。
これを開いてもらうのが今回の日記の主目的と言える。
映画を試食しませんか?キャンペーン 話題の海外アニメ『ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん』が冒頭18分間、”試食”いただけます。
https://www.youtube.com/watch?v=UlRx4-ckDXM
この冒頭からサーシャの冒険譚が始まる。
そんなこと言ったって無理だろうと思うような出来事が巧みなエピソードやキャラクターたちを組み合わせることでどんどん実現していく。
そういうシナリオの妙を味わうことが出来るよ。
中でもサーシャ、この困ったような表情をしばしば見せる少女がねえ、素晴らしいんだよ。
で、僕らは興奮冷めやらずで反省会会場に赴いた。
どこにでもある、浦和にも恵比寿にもあるサイゼリヤだ。
僕らはろまさんが発見したタダの炭酸水のデキャンタ盛りでマグナムを割って乾杯した。
このサイゼは消費税引き上げ後も本体価格をダウンさせることで値段据え置きを貫徹するらしい。
https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1909/24/news073.html
なんちゅう庶民の味方。なので僕もこのチェーンの拡販に一段と協力したい。
今回のお薦め品は総帥がロングウェイノースと同じくネットで見つけたこのソース。 肉料理によくかかっているのは知っていたけど、これが単品でも注文できるんだよ。 で、アーリオオーリオに合わせると、バッチグーなのだ。
ネットではライス単品と合わせることで究極のコスパを実現できるディアボラ丼なる裏メニューが話題になっている。
ディアボラってどういう意味かというと、ラテン系の言語に詳しい巨乳派によるとローソンのこのおにぎりシリーズと同じ意味のイタリア語だそうだ。
ということで、その巨乳派によると、ロシアの貴族の話がフランス語で描かれるのは歴史を踏まえているんだと。 当時のロシアの上流階級ではフランス語が常用語として使われていたので。
その伝だと、酒場の野卑な客や船員さんたちまで仏語を喋るのは史実に沿ってないということになるけど。 フランス映画なのにもっともらしいフランス人キャラを登場させなかった気合いは買える。
日本人による日本語の映画なのに日本人を一切登場させなかったこれらに通じるものがある。
しかし、と僕は白ワインを呑みながら言った。 「一つだけ難点があった」
ぼく 「あのお母さんが細面なのは実体を反映していない」
巨乳派「うむ、ロシア婦人は結婚するとドラム缶化するという法則が守られてなかった」
ぼく 「俺はかの国に出張した時、ドラム缶の法則の例外を一件も見なかった」
巨乳派「一方でシベリアンハスキーは狼の血を引いているという事実は踏まえていたぞ」
ぼく 「それにしてもよかった。さすがバーバレラを生んだ国の作品だ」
巨乳派 「えっ、あの下品な映画はハリウッド製じゃないのか?」
ぼく 「ジェーン・フォンダが主演だけどきっちりフランス製だ、ロジェ・バディムだ」
しかもバーバレラの原作はフレンチコミックなのだ。
どういうのかというと、こういうお下品な漫画なのだ。
さらには僕の敬愛する谷口ジローも
もっとも影響を受けた漫画家として、フランスのジャン・ジローの名前をあげている。
たしかにタッチが似ていると思う。
そういうことで、フランスの漫画はこういう間の抜けたツラの主人公の物語だけではないのだ。
さすが、キャバレーのポスターをアートとして認めた国なのだ。
そういうことで、我々ヲタトリオはそのロートレックも登場するらしいフランスアニメのこれも見に行こうということで意見が一致した。
ということで、締めはそのトリオの華麗なプレイ。
僕はこのビル・エヴァンスというジャズ・ピアニストが大・大・大好きでね。
一方、フランス生まれの「枯れ葉」は越路吹雪やビング・クロスビー、ナット・キング・コールなど各国のビッグスターがカヴァーを歌ったほか、ジャズメンも好んで取り上げるナンバーだ。
史上もっともカヴァーが多い曲として、かのギネスブックが認定したのはビートルズのイエスタデイだということを聞いたことがあるけど。
枯れ葉もそれに準じるくらいカヴァーが多くて名演も多いと思う。
その中の僕のイチオシ。
Bill Evans Trio - Autumn Leaves
https://www.youtube.com/watch?v=Hx7X9kGE56U
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