三連休明けの朝、僕はいつものように熱海行きの電車に乗った。
東京駅で山手線に乗り換えたら、深キョン・ラムちゃんのラッピング電車が来たので、ちょっち嬉しくなった。
で、職場のビルに着いて地下のローソンに寄ったら、冗談みたいなおにぎりの新作が並んでいた。
なんだこりゃ、朝ドラはラーメンはとっくに終わってアニメが旬になってるぞ。
とは思ったけど、やっぱり買ってしまいお昼にいただいた。
まあ、悪くはないけど。。
ちょっと奇をてらい過ぎじゃないかなあ。 やっぱりおいらはこういうオーソドックスなのが好きだなあと思った。
それはそれとしてラグビーニッポン、緒戦を突破できてよかったね。
昨晩、歌舞伎町のタイ料理屋で満腹になり過ぎて、ほうほうの体で家に帰ったら、ちょうどさくら軍団がロシアに完勝したところだった。
で、話は僕がローソンと日清がタイアップした「チキンラーメンローストしょうゆおにぎり」を食した火曜日に戻る。
この日、僕は仕事がハネると速攻で職場を離脱して、御徒町に急行した。
そこのTOHOシネマズ上野のロビーで仲間と合流した。
総帥、巨乳派、若と僕のヲタ・クァルテットだ。
今回見た作品はヲタクじゃない人にも勧められる。 これだ。
もうねえ、ひとことでいうとこういう作品。
京アニ大賞というラノベ作家の登竜門みたいなコンテストがあってね。
このコンテストで認められた作品は京アニがアニメ化してきている。
僕も大好きなこれらもそうやってスポットライトを浴びた作者の作品だ。
しかし、それらはいずれも「奨励賞」だった。
そういう中でこのヴァイオレット・エヴァーガーデンは、唯一「大賞」をゲットした作品なんだよ。
で、もちろん、アニメ化されてテレビ放映された。
で、もちろん見た。 僕が大阪に単身赴任していた時期、京アニがテレビで毎期一本は新作を公開していた時期だ。
素晴らしかった。
さすが大賞をゲットしただけはある。
漫画、アニメ、ラノベなどのサブカル界には「世界観」という言葉がある。 作者が自分の世界観を元に虚構世界を精緻に作り上げて、そこで物語を縦横無尽に紡ぎだす。
何年かに一本、そういう世界観に基づく近未来的あるいはパラレルワールド的な世界が現実を投影した説得力を持つ傑作に結実することがある。
たとえばこれ。
あるいはこれ。
ヴァイオレット・エヴァーガーデンもそういう傑作の一つだ。
舞台は第一次大戦の頃のヨーロッパ的な架空の世界。 そこで兵士として育てられて心を失くした孤児が手紙の代筆業という仕事に就いて様々な人と交流するという話。
学園ものを得意とする京アニには珍しい戦争もの。
といっても、戦場シーンは断片的に登場するだけで、戦後の人の営みを繊細に描いていく京アニならではの世界が広がる。
今回僕らが見たのは外伝と銘打ったその劇場版。 正編は来年公開予定で制作中。
そのときにあの悲惨な事件が起きた。
あの放火犯も京アニ大賞に応募したらしい。 で、一次選考で落選して、パクられたとかなんとか逆恨みしたということのようだ。 とんでもない話だ。
この外伝は事件のときには完成していたので、公開にこぎつけることが出来た。
しかしエンドロールには亡くなった方々の名前も連なった。 なんということだろう。
しかし、エンドロールの後にはこういう雄々しい宣言が映し出された。
頑張れ、京アニ。
ヴァイオレットエヴァーガーデン外伝がどんな話かというと。
手紙なら伝えられることがあり
郵便配達人は幸せを運ぶ職業だというもの。
僕らは心洗われるひとときを過ごして、いつもの反省会会場に赴いた。
で、この新キャラの中の人が
ターニャ・デグレチャフ少佐の中の人と同じだとはなあ、同じ幼女でも真逆のキャラだぜ、芸達者だなあと称賛したあと
僕と巨乳派がそれに比べるとヴァイオレットちゃんの声は楽だよな、セリフ棒読みでいいんだもんなと言ったら
総帥がそれは違う、あの棒読み風の中のかすかなトーンの違いで心情の変化を表すことこそが芸なのだと言ったので、なるほどと納得した。
それにしても、と巨乳派が賛美を続けた。
「美しい映画だった。比肩するのはロミオとジュリエットとソ連版戦争と平和だけだ」
ぼく「やけに古い映画を出すねえ。ジュリエットの人はアキラの嫁になったんだよな」
巨乳派 「うむ、あのときはちょっとショックだった」
いや、僕はこのゼッフェリの名画は見てないんだけどね。
このサスペンス映画はテレビで見た。 あんまり感心しなかった。
しかしなによりも日本においては、オリビア・ハッセイはアキラと結婚したことで有名人になった印象がある。
アキラってキズテンの人じゃないよ。
この人だ。
それにしてもジュリエットは公開当時一世を風靡したので、僕も面影は知ってたけど。
イマイチ巨乳派好みの感じじゃないなあと思って
あらためて画僧をチェックしたらモロな感じだった。
で、サイゼでの会話に戻ると、ソ連版戦争と平和のこともダベッた。
ぼく 「戦争と平和も見てないけど、やけに美人の人が出てたな」
巨乳派 「出てた。なんていったかなあ」
僕 「サーシャとかそういう名前。あの頃スクリーンのグラビア写真で見た」
巨乳派 「うーん、ロシア人の名前って覚えづらいからなあ、出てこない」
こんな状態になってしまった。
で、翌日、巨乳派がメールで名花の名前を一報してくれた。
「戦争と平和のナターシャ役、リュドミワ・サベーリワさんでした〜
可愛い美人さんです〜
wikiによると、まだご存命とのこと〜
」
そうそう、リュドミワ嬢だ。
当時、雑誌スクリーンのグラビア写真にちょくちょく出ていたので、僕も顔と名前だけは知っていたんだけど、なにしろ随分昔のことなので思い出せなかった。
普通は「可愛い」と「美人」は似て非なる表現なんだけど、この人の場合はまさに可愛い美人さんだった。
この人はソ連の大作映画だけでなく、このイタリア映画にも出演してマルチェロ・マストロヤンニを間にしてソフィア・ローレンと対峙したので、スクリーンにしょっちゅう登場したのではないかと推察される。
えっ、ひまわりを知らない?
いや、僕も見たことはないんだけど、筋はだいたい知っている。
いしかわじゅんの漫画に出てくる今どきのやくざや高校生みたいになにそれ?とはならないよ。
ということで、締めはそのひまわりのテーマソング。ヘンリー・マンシーニだ。
リュドミワちゃんもちらっと出てくるよ。
「ひまわりI girasoli」サウンド・トラック
https://www.youtube.com/watch?v=MFfhoW7H_do
しかしそうなると、もう一人の名花も出さないと片手落ちだ。
こっちはニーノ・ロータ。
ロミオとジュリエット(1968年) テーマ曲
https://www.youtube.com/watch?v=z2AS5pJjuyg
いずれ劣らぬ巨匠によるエバーグリーン。
いやあ、映画って本当にいいもんですね〜
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