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2019年07月15日14:48

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ラテンの真昼

アガパンサスという植物がある。

知ってる人は知ってるけど(当たり前だ)、知らない人も多いのではないだろうか。

少なくとも僕はまったく知らなかった。しかし、ご近所の人が鉢植えをおすそ分けしてくれたので知った。

アガパンサスは比較的大振りな植物で5月の下旬に花の蕾を宿す。

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6月の初旬に蕾が開き始めて

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中旬に花が咲く。 ヒンヤリした薄いブルーの品のある花だ。

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アガパンサスの名前の意味は知らないけど、なんとなくラテン系の雰囲気を感じる。

子供の頃好きだったディズニー絵本に「小さな郵便飛行機」というのがあった。

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ミッキーやドナルドみたいなメジャーではないので、これまた知らない人も多いと思うけど、幼い僕はなぜか心が惹かれた物語だった。

その主人公の飛行機の名前がペドロというので、ラテンアメリカのどこかの国の話だった。で、ペドロが最後に乗り越えて男を見せる峻厳な山がアコンカグアというんだよ。

保育園児かそこらだったときのことなのに未だに山の名前まで覚えているんだから、よっぽどの愛読書だったんだろう。

僕はアガパンサスという花の名を聞くと、なんか条件反射的にアコンカグアを連想しちゃうんだよ。 それだけなんだけどね。

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昨日はそのラテン系と思われる言語の映画を見た。

一日中雨降りだったでしょう。 なので、うちとこは夫婦して引きこもった。

なので、居間はカミさんに占拠されたので、壁掛けテレビは自由に出来ない。

なので、自分の部屋でパソコンで遊んだ。

例えば、YouTubeでこれを見た。

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いや、先日、これを壁掛けテレビで見たら

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いい感じだったのでやけに気に入っちゃってさ。

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その主役の女優さんのことを日記に書いて

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ついでに彼女の出世作のことも紹介した。

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そしたら、とあるマイミクさんが食いついてくれてね。

YouTubeに入ってるフルバージョンを鑑賞して、そのことをコメントしてくれたんだよ。

で、俺は今猛烈に感動しているという言葉を添えてレスを返させてもらったわけだ。

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だがしかし、僕自身はそのフル画像を見たことがなかった。

そんなことでは港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカだ。

仁義を欠いちゃあいられやしないよ

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そういうことで、見たわけだ、ハイキックガール。

マイミクさんが教えてくれたようにセリフはどこかの外国語に吹き替えられていたけど、もともとこういう場面の連打の映画なのでまったく支障なし。最後まで面白く見れた。

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例えば、冒頭のアクションなんか吹くよ。

いや、別のマイミクさんが世田谷で過ごした高校時代、某大学の付属高校が近所にあって、やけに暴力的なのでその一群を見かけたら目を合わさないようにしていたというようなエピソードをご自分の日記に綴っていてね。

その大学の校名を明らかにパロってる空手部の連中をヒロインがのすシーンが出てくるんだよ。

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せっかくだから、そこのところだけ切り取ったのを見てみる?

映画「ハイキックガール」武田梨奈 神社での黒帯狩り


https://www.youtube.com/watch?v=J80tvcDmSzo


で、昨日見たそのフルバージョンの吹き替えの外国語がどこかはわからないけど、なんとなくラテン系っぽいイントネーションに感じたんだよ。

最初僕はスペイン語かと思った。

で、スペイン語に堪能なカミさんを呼んで、パソコンの画像を見せて聞いてみた。

そしたら、ちゃうという。

ヒロインが師匠に向かって「ジー、マスター」としょっちゅう返事をするんだけど、スペイン語だったらあそこでは「シー」と言うはずだと。

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カミさんはスペイン語にはかなり長けていて、家ではケー?(なにそれ?)とかアホ(ニンニク)とかいう言葉が飛び交っているので間違いはないだろう。

で、僕は勝手にあれはポルトガル語に違いないと結論づけたのだった。


昨日はもう一つ、YouTubeにフル画像が落ちていたラテン系言語の洋画を鑑賞した。 こっちはイタリア語で日本語字幕がついていた。

日本未公開作品なのに「暁のガンマン」なんていう如何にもな邦題がついているこれだ。

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僕はこのマカロニ・ウェスタンという1960年代に仇花のように咲いた一群の映画が大・大・大好きでねえ。

レオーネとコルブッチという二人のセルジオが作った名作群はもちろんのこと。

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それ以外のB、C級も大好きで、テレビの洋画劇場でむさぼるように見まくったもんだ。

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「暁のガンマン」の主演のジュリアーノ・ジェンマはそういうB級作品群の代表的なスターだった。

マカロニに関心のない方々もこのCMは記憶の片隅に残っているのではないだろうか。

スズキ ジェンマ CM


https://www.youtube.com/watch?v=yNtZw3fqsEg

あるいはこの大丸紳士服のCM。

追悼 ジュリアーノ・ジェンマ(Giuliano Gemma)1978 トロージャン


https://www.youtube.com/watch?v=b1BV1Eb5atE


しかし、ジェンマといえばなんといってもドンパチのマカロニ・ウェスタンだ。

タイで魚雷艇を使って運び屋を営んでいるアウトローの人もこう言っている。

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実際、白く光る歯と軽妙なガンプレイ、懐かしかったよ。

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もともとは体操の選手だった人でね。アクロバチックな体さばきが身上だった。

それと拳銃を玩具みたいに扱う手並みが水際立っていてね。

その名もアリゾナ・コルトというふざけた名前のヒーローを演ったこれなんか、決まってたよ。 僕は日曜洋画劇場で見た。

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そんなことで、ジュリアーノ・ジェンマの代表作をあげてみると。

僕が一番最初に見たのはたぶんこれだ。 日曜洋画劇場。

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ハードな復讐譚でね。 かのモンテクリフト伯に着想を得たシナリオだったそうだ。

で、音楽は言わずと知れたエンニオ・モリコーネ。

このテーマ曲たちは他のマカロニ・ウェスタンのテレビ放映でも(たぶん勝手に)しょっちゅう使われた。

鳴り響くエレキとペットがもういかにもマカロニそのものなんでね。

星空の用心棒 I Lunghi Giorni Della Vendetta


https://www.youtube.com/watch?v=voYL4ME4RS8


一方、ジェンマの代表作とされるこれはゴールデン洋画劇場で見た。

1ドル銀貨がどういう意味を持つかというと、ウェスタン・ファンにはお約束みたいな使われ方をしていた。

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これのテーマソングがマカロニ好きのクエンティン・タランティーノの作品に脈絡なく出てきたときはうれしくなっちゃったよ。

どのくらい脈絡ないかというと、映画はヒットラー暗殺がテーマの作品だった。

イングロリアスバスターズを見たことのある人は思い出してくれるかもしれない。

ナチスの虐殺から逃れたユダヤの女性が喫茶店みたいなところで憩っていたら、ナチスの純情な若者に声をかけられて内心ウザいと思いながら適当にあしらおうとするシーン。

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そこのBGMになぜか、この曲のトランペット・パートが流れたんだよ。

「荒野の一ドル銀貨 Un dollaro bucato」サウンドトラック盤 Soundtrack


https://www.youtube.com/watch?v=2Fy_xeeSYac


このジェンマ畢生の傑作は日曜洋画劇場で見た。

ほかのB級作品群から一頭地を抜けた切れ味のある作品だった。 それは共演したリー・ヴァン・クリーフに負うところが大きかったと思う。

ガンマン十か条

教訓の一 決して他人にものを頼むな
教訓の二 決して他人を信用するな
教訓の三 決して銃と標的の間に立つな
教訓の四 パンチは弾と同じだ。最初の一発で勝負が決まる
教訓の五 傷を負わせたら殺せ。見逃せば自分が殺される
教訓の六 危険な時ほどよく狙え
教訓の七 縄を解く前には武器を取り上げろ
教訓の八 相手には必要な弾しか渡すな
教訓の九 挑戦されたら逃げるな。全てを失う事になる
教訓の十 殺しは覚えたらやめられない

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この日本未公開作品だったってのにテレビのジェンマ人気に乗っかって、あんまりな邦題をつけられた作品はゴールデン洋画劇場で見た。

原題にあるウェスタンヒーローの決め名前のリンゴォ、決まってたよ。

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一方、現代のハードボイルド劇ながら、中身はマカロニ・ウェスタンそのものだったこいつは日曜洋画劇場で見た。 グラサンをかけたジェンマもイカしてたけど、クラウス・キンスキーの憎たらしさぶりが際立っていた。

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と、こうして見ていくと、1970年代当時大人気だったジェンマ映画って、日曜と金曜の洋画劇場が2分してガメていたんだなあ。

そういう中で僕は一本だけ、映画館であの雄姿を鑑賞したことがある。

もちろん、リアルタイムじゃないよ。

その頃、僕はまだ小学生で、ジェンマの魅力にハマったのはその後テレビの洋画劇場で70年代に巻き起こった第二次マカロニブームの中でのことだったので。

じゃあ、なんで映画館で見れたかというと、2010年4月にシアターN渋谷という小劇場がこういう蠱惑的なイベントをやってくれてね。

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そこでこいつを見てきたんだよ。

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いやあ、えがったあ。 蘇るあの興奮だったよ。

「続」といっても荒野の用心棒や夕陽のガンマンと同じように前作とはまったく関係がない。 なにしろ、、南北戦争後の帰還兵が主人公で復讐の物語ってことでは共通してるけど、最初のは南軍あがりで、続の方は北軍なんだから。

多分、「荒野の1ドル銀貨」でスターダムにのし上がったジュリアーノ・ジェンマの新作が来たんで、お手軽にもう一発当ててやれっていう感覚だったんだろうな。


ストーリーは単純明快。 主人公のジェンマ=リンゴォは最初の方でガンプレーの腕前を披露するけど、あとは仮の姿で耐えに耐える。 で、最後に立ちあがり、悪党どもを皆殺しにするわけだ。

リンゴォを殺したことにして、彼の奥さんと無理やり結婚式を挙げる悪党兄弟の弟。 奥さんがためらいながらも誓いの言葉を口にした直後・・・響く銃声、倒れる手下たち。 そして砂塵を背に教会の入り口に立つガンマンの影。 決まってたなあ。

しかも、メキシコ人の悪党どもの首領兄弟の兄貴の方を演じるのが、フェルナンド・サンチョ。 これも、懐かしかった。 マカロニ・ウェスタンの悪役の代表選手。 太っちょで長い鼻髭。 ソンブレロとガンベルトがよく似合う。 この人が先頭になって馬に乗った一群が現れると、メキシコの野盗そのものって感じになる。  ジャン・マリア・ヴォロンテみたいな迫力や、クラウス・キンスキーみたいなキレ具合はなくて、なんか愛嬌を感じさせるキャラ。 出演したマカロニは数知れず。 ジェンマともしょっちゅう対決してる。 多分、実生活では仲が良かったんじゃないかな。  「よお、セニョールサンチョ、また一緒だな。 よろしく頼むぜ」ってな感じで。

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さて、これから買い物にいかねば。

カミさんは今日も引きこもる。二日連続スッピン宣言。

お昼はおにぎりを握ってピザを焼いてもらった。

晩はマカロニを作ってくれるという。 マカロニグラタン。

しかし玉ねぎがないので買ってきてちょうだいだと。

大好きなマカロニのためならお安い御用でいexclamation

ということで、雨もあがったので駅前のヤオコーまでチャリを飛ばすので締める。

締めはかのタランティーノがあこがれのマカロニ・ウェスタンを再現した「ジャンゴ 繋がれざる者」で、お約束のようにBGMに採用したジェンマ畢生の傑作の主題曲。

マカロニ音楽世界でモリコーネに次ぎバカロフ、デ・マージと並んでいたリズ・オルトラーニの切れ味のあるサウンドだ。

怒りの荒野 OP


https://www.youtube.com/watch?v=HBXU7XCBXWI

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