またしても東京に出張が入ったので、帰省している。
昨晩、家に着いたら、いつも通りまりんはそっぽを向いてたけど、僕が寝床に入ったら、もぐりこんできた。
今日の昼飯はカミさんが炒飯を焼いて、昨日の残りの肉じゃがを温めてくれた。
で、二人でいただきまーすと言おうとした瞬間にブラック企業戦士の長男が徹夜明けで帰ってきて、玄関で腹減ったー
と呻いた。
ので、炒飯と肉じゃがを三等分し直して、それだけじゃ足りないので、蓬莱の豚まんもテーブルに供された。 そしたら、まりんがさっそくその白い物体に鼻を近づけてフンフンと検分した。
で、長男は夕方まで眠りこけて、勇気りんりんドドメ色になって遊びに出ていった。
ので、我々夫婦は夕餉を楽しんだ。
今日は参鶏湯だった。 知ってますかね、サムタゲンという韓国料理。
スマホで撮影する間がなかったので、ネットで拾うとこういうの。
鶏を丸まんま煮込んだものなんだけどさ。 骨までとろとろに軟らかくなっててねえ。
イケたよ
そんなことで、今回も食に関する日記です。
今回は昨日の晩、金曜日に仕事がハネたところで、新大阪に出て新幹線に乗った。
そういうときの僕の定番はちまちま摘める幕の内弁当なんだけど。 今回は前日の木曜にちょっとしたイベントがあってそれの打ち上げがあって。 二次会にも呼ばれたら若いのが二人終電に間に合わなくなったので。 僕の宿舎に呼んで三次会をやったので。
さすがに夕刻になっても回復しなかったので、やや小ぶりなこれにした。 ビールも普通はロング缶を2本にするんだけど、今回は1本だけにした。 その代わり、いつもの発泡酒を一番搾りに代えた。
たこ膳850円。 牛肉やら海老やら南瓜やら椎茸やらの和風煮物になぜかコロッケも付いたおかずでたこ飯をいただく。 なかなか美味かったよ。
僕は大阪ー東京を月に2〜5回は行き来してる者なんでね。駅弁には一家言ある。
はっきり言えることは、大阪の駅弁は東京より大分安いということだ。
なので、前回東京駅ではトルコ弁当を買った。
いや、前回の日記にもんじゃ焼きのことをつらつら書いた先週末に帰省したときは、日曜の昼どきに帰阪したんでさ。 車中食を贖う必要があったんだよ。
10数年前、京都に単身赴任してたとき、同じように東京駅で弁当を買うとき、僕がひいきにしてたのは深川弁当だった。 穴子や佃煮がのっかったご飯の弁当でね。 いかにも池波正太郎的風情があって、お値段もたしか800円前後で、それは風流な駅弁だった。
でも今はそれは見当たらない。代わりに千円台のが並んでる。鰻なんて2千円台だ。
で、どうせ、漱石を差し出すなら、東京にしかないのにしようと思ったわけだ。
それがこれ。 トルコBENTO 1100円也
トルコ料理って世界三大料理のひとつなんだよね。でも仏や中華はよく知ってても、トルコには案外縁がない。
実際に食したのはニコタマのテイクアウト店のシシカバブくらいしか覚えがない。
あとは007危機一発とインディジョーンズ2で見たような気がする。
で、食べてみたわけだ。 こういうの。
感想はう〜ん。。できれば温かくして本領を発揮させてやりたかったなあというところ。
雑感としては、トルコ料理というのは豆を多用するようだ。 ご飯はパラパラしてるので箸には向いてない。 BENTOのメインイベンターのチキンミートローフはやっぱり温かくないと。 というところだった。
このように僕は駅弁というものにはそれなりにこだわっている。
やっぱさ、旅情を大きく左右するファクターだからね。
しかも僕の場合は大阪ー東京はルーティーンだけど。
多くの人にとっては2時間を越える列車の旅というのは非日常のことだろうから、そこで駅弁をどうするかはさらに大きな存在ではないかと類推するわけだ。
で、僕が知る限り、品揃えとクオリティーの両面で全国チャンピオンなのは、仙台駅だと思う。 彼の地に在住してたときから10数年たってるので、具体的な商品名は記憶の彼方に消えてるけど。 肉は牛タンがあり、魚は海も川もあり、山菜もてんこ盛りの土地柄だけにね。
こないだ、あさイチだったかのNHK番組でなぜ仙台の駅弁はあんなにすごいのか、みたいな特集を組んだときは我が意を得たりだったよ。
そこの駅売店でこういうのを並べられたらさ。
どっちにするか、あるいはぜんぶ入ってる幕の内的にするか、魅惑の逡巡にならざるをえないわけだ。で、いずれにしろ地元の銘酒、浦霞禅も贖わざるを得なくなるわけだ。
その仙台より北の秋田には地元の名士を記念したこういう名物駅弁があるそうだ。
釣りキチ三平、かつて一世を風靡したからねえ。
この兄ちゃんなんか、最初はケツのポケットに突っ込んだウイスキーをグビグビやるやさぐれた奴だったんだけど、女子人気が高まったので品行方正なキャラに軌道修正されたくらいだ。
よく知られているように、作者の矢口高雄は秋田県出身。
ただし、多くのスターがそうであるようにこの人も紆余曲折の道を歩んだ。僕はその辺の事情を「ガロ編集長」を読んで知った。
この本の著者、伝説の雑誌ガロの編集長だった長井勝一氏によると、矢口高雄、本名高橋高雄は白土三平に憧れてガロに応募。で、「長持唄考」という作品でデビューした。
その後も白土的リアリスティックな作品が数本ガロに掲載されたあと。 高口青年はプロ漫画家になるべく上京したいと長井氏に相談してきた。
長井氏、はたと迷った。 ここからは本の引用。
たしかに高橋さんは新人としては力のある人だが、年齢はすでに二十六、七になっている。それに、銀行員というちゃんとした職業をもっている。これが二十歳そこそこで、アルバイトでもしながらマンガをやっているというなら、たとえダメだったとしても、まだ他の職業にかわることはできる。しかし、あと二、三年で三十歳になる人が、ちゃんとした仕事をやめてマンガ家を志すというのは、あまりにも危険が多い、と思ったのだ。
で、結局、長田氏は高橋高雄にマンガ家は諦めるように言った。
しかし、彼は別のチャンスを得て、妻子を連れて上京し、スター作家になった。
釣りキチがマガジンに連載されてたリアルタイムにはそういう遍歴は知る由もなかったので、やけに能天気な漫画だなあ、だいたい三平、学校行かなくていいのかよ、そんなのが許されるのは正義のために戦った金田正太郎くらいだぞ、なんて思ってたけど。
「ガロ編集長」を読んでから、矢口高雄の諸作をもう一回読んでみるべかなと思った。結局、まだ読んでないけど。
漫画に絡めて駅弁の話に戻ると。
僕は神奈川の隣の八王子で育ったので、シウマイは子供の頃から好物だった。
でも、このジェットボックスなる駅弁は新幹線には持ち込まない方が無難なようだ。
なぜかというと、「孤独のグルメ」の井之頭五郎のようなバツの悪い目に遭うかも知れないので。
東にシウマイあれば西には豚まんあり。
これもねえ、美味いんだよ。 なので、今日の我が家のようにうちの中で皆でパクつく分にはいいんだけど。
やっぱり電車の中では避けたほうが無難なように思う。
言ってみれば、マックのハンバーガーみたいなもんだ。 あれも周囲に強烈な匂いを振りまくからねえ。
やっぱ、駅弁というものはこういうのでないと。
子供らが小さかった頃、我が家は夏になると軽井沢に繰り出してた。
で、みんな手前の駅で売ってたこの釜飯を楽しみにしてた。
さて、夕飯食ってから書き始めてようやく最後まで行きつけた。
明日は相棒と昼呑みに繰り出す。
で、明後日は東京で仕事をしてそのまま大阪に帰る。 なんか遅くまで仕事があるようなので、新幹線の中で飯を食うことになるだろう。
トルコBENTOはもういいので。 なにかこう花のお江戸的な駅弁を探すことにしよう、
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