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2020年07月29日12:39

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長く触れるものにこそ感化される:機械屋さんはかく語る その59

刷り込み教育なんて言葉があるように、基本的に人間というのは長く触れた物事に感化される。
例えば「ゴミはゴミ箱へ捨てよう」とか「青信号は進め。赤信号は止まれ」などの一般常識と言ったものは、それが当たり前とされる環境で生きてきたからこそ身に付くものである。
その証拠、ではないが外国人が日本に来た時にポイ捨ての数が少ない事に驚くなんて有名な話がある。これは正に国内外で「当たり前」が違うからに他ならない。

この「長く触れた物事に感化される」特性は、人の考え方にも影響を与える。
具体的には。
何らかの行動を起こす度に叱られた子供は自己肯定感が希薄になり、自分が行う事全てが悪だと認識するようになることで消極的な性格が形成される。
対して何らかの行動を起こす度に褒められた子供は自己肯定感が高まり、自分が行う全ての行動が正しいと認識するようになるため、傲慢な性格が形成される。
分かり易いように敢えてデメリットの面のみで書いてみたが、メリットは皆が思い描く通り。
その証拠に勝気な人が全員傲慢なことなどはなく、消極的な人が全員大人しいということもない。
但し敢えて明確な欠点を上げるとすれば、自己肯定感が低いほどやはりストレスに弱い傾向は否めない。

この自己肯定感に関しては実は時間と労力はかかるが大人になってからでも高める事が出来る。
やり方は簡単。
毎日目に付く形で、自分のことを認める言葉に触れ続ければいい。
こいつは「長く触れた物事に感化される」特性を利用した一種の刷り込み。たったこれだけで、やるとやらないとで1年後のストレス耐性の変化に差が出たという研究結果がちゃんと出ている。勿論似た様なやり方を多くの自己啓発本が謳っていることからもメタ分析の面から見て疑う余地はない。

但し注意点が2つほどある。
1つ目はこのやり方は自己肯定感を変えるというより育てる感覚に近い。
だから一朝一夕で効果の出る様な即効性は期待してはいけない。
2つ目は松岡修造張りの熱いポジティブメッセージをいきなり使ってはいけない。
強すぎる言葉は反って拒否反応を起こしてしまう。
イメージとしては鉄の加工に近い。
鉄は瞬間的に大きな力をかけると簡単に割れてしまう。同じようにメンタルも初手で大きな力を瞬間的にかけてしまうと、簡単に折れてしまうのだ。
だから始めは弱い力をじわじわと掛け、ゆっくり自分の理想とする方向に持っていく必要がある。
そして成功した時、心が少し楽になっているはずだ。

今回は自己肯定感というものに絡めた形で話をしていったが、この「長く触れた物事に感化される」特性は人間の思考に深く結びついている。
それだけ応用の利く考え方になる訳だが、他の事例はまた別の機会に書くとする。

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