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2020年10月10日08:09

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ねほりんぱほりん

今、ネットを含めて無料で見ることができる番組の中で、日本で一番「攻めている番組」はNHK教育TVの「ねほりんぱほりん」だ。
いや、有料番組を含めても、この番組が一番かもしれない。
今年は番組制作が難しいだろうと諦めていたのだが、10月から無事シーズン5がスタートした。
喜ばしい限りである。

この「ねほぱほ」、何が「攻めている」のかと言うと、NHKの番組なのにタブーが一切ない。
誰もが知りたい「あの人」をゲストに呼び、MCの山里亮太とYOUが根掘り葉掘り聞きだす番組だが、この「あの人」が強烈だ。
元薬物中毒者、元少年院、元極道と言った、すぐに思い浮かぶ「あの人」に加え、ホストに貢ぐ女、LGBTカップル、コスプレイヤー、買い物依存症、ギャンブル依存症、整形依存症など、現代特有の闇に取り込まれた人たちを次から次へと出演させる。
しかもNHKなのに、「スタバ」や「シャネル」などのブランド名はもちろんの事、「手ブラ」や「セフレ」などのエロ単語もバンバン飛び出す。

私はシーズン2から見始めたのだが、再放送で見たシーズン1の「地下アイドル」の回で完全にハマった。
地下アイドルの回は前、後編の2回に分かれていたが、前編は地下アイドルの追っかけがどこまでイカれているか、そして後編は地下アイドルがどこまでイカれているか、と言う話だった。
追っかけは地下アイドルの住所を調べており、そこまでは理解の範疇だったが、ある日帰宅すると郵便ボックスにタプタプにカレーが詰まったタッパーが入っていた。
地下アイドルは当然、気持ち悪いのでソッコーで捨てる。
すると翌日、郵便ボックスに「タッパーは返してね」と言うメモ書きが入っていた。
その翌日、地下アイドルは引っ越した。

また、どうすれば地下アイドルになれるのかと言うと、劇場に自分で売り込みに行くのだそうだ。
顔やスタイルとかはどうでもよく、採用の基準は客をどれだけ動員できるか。
入場料収入はすべて劇場に入るので、とにかく人が呼べれば劇場的にはブスだろうがデブだろうがどうでもいいらしい。
結果、番組に出演していた地下アイドルのライブの時には、セフレがずらっと並んで実の父親と一緒に応援してくれる、なんて図式になるとの事だ。
さらに彼女たちは、グッズ販売やチェキの撮影が収入源となるのだが、チェキの撮影時に下着を外して手ブラで撮影するツワモノもいるらしい。
番組出演していた地下アイドルは「私たちはアイドルでセクシー女優ではない」と言って、手ブラ撮影をするアイドルを批判していたが、その彼女たちは山里から「彼はいるの?」と言う質問に「っていうか、来月結婚します」と答えていた。
山里が「えーっ、じゃあ、地下アイドルは卒業?」と聞くと「夢を売っているだけなので、プライベートは別物じゃないですか。極端な話、ファンが来てくれるのであれば出産してでも続けたい」と言っていた。
ちなみに、この回とは別に地下アイドルを追っかける「トップヲタ」の回があり、彼らは年収のほぼすべて、数百万円をアイドルにつぎ込んでいると言っていた・・・。

こういった、社会の歪みをあらわにする回があるかと思えば、養子縁組、児童養護施設出身、震災で家族が行方不明の人、などの泣かせる回もある。
特に養子縁組の回は、時折番組ファンと言う芸能人が遊びに来た時に、ほぼ必ず「神回」に選ぶほどの内容だ。
ちなみにN.Y.在住の矢野顕子は、この番組を見るためだけに日本番組のCATVに入会したらしい。

すでに始まったシーズン5の第一回は、ミュシュランの覆面調査員だった。
他の回から比べると内容はややソフトであったが、それでも調査員である事を知っているのは妻のみ、子どもも知らず、どこから素性がバレるかわからないのでプライベートの写真撮影もほぼ拒否、それどころかクラス会や同窓会にもできるだけ出席せず、そのため学生時代の友人とも疎遠になり友達がいなくなってしまう、という話には驚かされた。

なお、今年番組が制作できないのでは、と思った理由は、この番組が内容の生々しさを消すため、すべて人形劇になっているためだ。
山里とYOUは掘り下げるという事でモグラ、出演者はブタさんの人形になる。
そして何度も放送を見ているうちに、この人形劇の秀逸さに気が付く。
かつてNHKは「プリンプリン物語」や「真田十勇士」などの名作人形劇を放送していたが、その素晴らしい技術がここに受け継がれている。
さらに遡ると、これこそが人形浄瑠璃から始まる日本の伝統芸能か、と思えるレベルだ。
だがそのハイクォリティな人形劇は、1体の人形を複数人で操作する、という技術でなしえていた。
何度も人形劇の裏側が紹介されているが、「3密」そのものだ。
そのため今年は放送がないと思われていたが、なんと操作の一部を遠隔にすることで、密を回避しての人形操作を実現したのだ。
素晴らしい!これこそが日本が世界に誇る芸術だ!

という事で、今年もめでたく「ねほはぽ」を堪能することができる。
本当に喜ばしい事だ。


●ねほりんぱほりん
https://www.nhk.jp/p/nehorin/ts/N1G2WK6QW5/


後は、年末の「笑ってはいけない」が放送されるかどうかだな・・・。


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