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2020年06月16日20:23

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「AKIRA アキラ(4K)」

制作されたのは1988年、まだ昭和で物語の舞台は2019年である。
4Kリマスターされているとはいえ、画質的にはやや厳しい物があるが、ストーリーとしては今観ると逆に新鮮で面白いと思える。

1988年、東京で新型爆弾が爆発して第三次世界大戦が勃発した。
その31年後、2019年のネオ東京は復興が行われ、翌年に控えたオリンピックのための準備が進められていた。
一方、街は反政府のデモ行進が行われ、治安も悪化していた。

養護施設出身の金田はカスタムバイクを操り、仲間と一緒に暴走を繰り返していた。
その日も仲間からの連絡を受け、対抗するチーム「クラウン」と首都高でバトルとなった。
だがそのバトルの最中、親友の鉄男が通行者をよけようとして事故にあってしまう。
金田とチームのメンバーが鉄男の元に駆けつけると、すぐに軍隊に囲まれてしまった。
金田たちは逮捕され、鉄男は病院に収監されるがどの病院かは教えてもらえない。

その頃病院の鉄男は、事故の時によけた通行者のナンバーズとの接触により、不思議な能力が覚せいしつつあった。
通行者のナンバーズはタカシと呼ばれる26号だった。
ナンバーズは薬物投与による実験で超能力を強制的に覚せいさせられており、その一方体の大きさは子どものまま老化が進行していた。
現在研究所にいるナンバーズはタカシのほか、25号キヨコと27号のマサルの3人で、タカシは好奇心から研究所を脱走したのだった。
タカシとの邂逅により能力を覚せいさせた鉄男は、その力をどんどん増大させていき、やがて仲間であった山形を殺してしまう。

その事を知らない金田は、養護施設時代からの親友鉄男を救出しようと、逮捕されたときに知り合ったケイとともに軍の研究所に侵入を試みる。
そしてそこで、鉄男と他のナンバーズたちと出会い、鉄男が異常な状態になっていることを知る。
巨大な力を手に入れた鉄男は、過去に封印されたナンバーズ「アキラ」に会いに行こうとする。
「アキラ」は東京オリンピック会場の地下に冷凍保存で封印されていた。

最初に鉄男を保護した軍の敷島大佐は、ナンバーズの管理をしているドクターに鉄男の観察を怠らないように言い伝えていた。
万一、かつてのアキラのようにコントロールができなくなったときは抹殺しようと考えていた。
しかしドクターは研究者の好奇心から、鉄男の暴走を看過していた。
そのことを知った敷島は、鉄男の暴走を止めるため軌道衛星上の「SOL」からレーザー照射し、抹殺しようと考えた。

物語の冒頭、バー「春木屋」内のTVの映像を観た時は、ああやっぱり4Kリマスターでも映像的にはかなり厳しいか、と思ったが、その後のシーンはそれほど酷いものではなかった。
ただ「カリオストロの城」や「ナウシカ」などと比べると、やはり少々見劣る部分があった。
とは言え、2019年のネオ東京の描き方は素晴らしい。
中途半端に近未来にしていないので、実際の2019年の東京と比較してもなかなかリアリティがある。
もちろん、復興しているのはオリンピックに向けた一部分でそれ以外は荒廃しているという設定なので、やはり昭和の匂いが漂うような風景も見られる。
しかしながら、まったく陳腐と言うわけではない。
さらに、暴走する鉄男の描き方も、今観ても見ごたえがある。
当時としてはかなり斬新だったと思われる。

原作を途中で止めて映画を製作するという「ナウシカ」方式だったため、ストーリーは原作とかなり異なるようだ。
原作は途中までしか読んでいないが、映画を観て原作を最後まで読みたいと思った。


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