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2020年03月12日19:04

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「Red」

芥川賞候補に何度もなりながら、結局は「ファーストラヴ」で直木賞を受賞した島本理生が原作と言う事で期待して観に行ったのだが、個人的には今一つな作品だった。

村主塔子(夏帆)はかつて建築デザイナーだったが、商社マンの真(間宮祥太朗)と結婚し、妊娠、出産をきっかけに専業主婦となっていた。
義父である真の父(浅野和之)も商社マンで、大きな屋敷に義父、義母、夫、娘の5人で暮らし、時には夫の仕事関係のパーティにも同伴していた。
ある日そのパーティで、塔子は学生時代にアルバイトで勤務していた設計事務所の鞍田(妻夫木聡)と再会する。
塔子と鞍田は当時不倫関係であったが、現在鞍田は自分の設計事務所を閉鎖して別の設計事務所に勤務し、離婚もしていた。
鞍田の紹介で塔子は、鞍田の勤務する設計事務所に契約社員として勤め始めることになった。
仕事を始めることについて真はあまり快く思っていなかったが、塔子の気持ちを尊重してくれた。

塔子と真は、あまりいい関係ではなかった。
真はマザコンの傾向があり、義母と同居していることも影響して、結婚後も母親に精神的に依存していた。
当然真自身は、塔子がそのことに違和感を感じていることにまったく気づいてない。
そんな状況で、塔子は仕事が面白くて仕方がなくなっていく。
さらに、設計事務所の営業マン小鷹(柄本佑)が塔子にちょっかいを出してきた。
塔子は小鷹の誘いを上手くかわすのだが、それらを含めて、近くに鞍田もいる新しい生活に夢中になっていた。
しかしある日、塔子の帰りを待ちきれなかった娘が、幼稚園でケガをしてしまう。
真はそのことを、塔子の責任だとなじった。
塔子の気持ちはどんどん真から離れていく。
そんな時、鞍田が担当する新潟の日本酒蔵元のリノベーションの案件を、誰かが手伝うことになった。
塔子は自ら鞍田の助手に立候補する。

Wikiを見ると、カテゴリーとしては官能小説らしい。
たしかに夏帆と鞍田のラブシーンがある。
これまで夏帆が演じた役柄を考えると、そこそこ激しいラブシーンかもしれないが、例えば「宮本から君へ」の蒼井優のラブシーンと比べると、かなりソフトだった
そのため、全体としては官能作品と言うよりはラブストーリーである。
そして不倫モノという事で、個人的には「紙の月」のようなどんどん堕ちていくヒリヒリ感を期待したのだが、それもなかった。
原作を読んでいないので的外れかもしれないが、ちょっと攻め方が甘かったのではないかと言う気もする。

監督は三島有紀子。
「ビブリア古書堂の事件手帖」はなかなか巧くまとまっていたが、「幼な子われらに生まれ」と「少女」では、やはり同じように攻め方が甘いのではないかと言う感想を持った。


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