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2020年02月02日13:46

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「嘘八百 京町ロワイヤル」

2018年に公開された「嘘八百」の続編である。
前作はなかなか面白かったが、今回はややパワーダウンしてしまった。

前作で樋渡屋を潰した則夫(中井貴一)は、京都で娘のいまり(森川葵)の占い屋と同居して骨董店を経営していた。
高校時代の友人のTVプロデューサー青山(吹越満)の口車にのって骨董番組に出たが、そこで老舗の骨董店嵐山堂の店主嵐山直矢(加藤雅也)と評論家の億野(竜雷太)に騙されて、偽物を置いている店とレッテルを貼られてしまう。
一方佐輔(佐々木蔵之介)は写し(贋作)をやめてまっとうな作品を作っていたが、なかなか売れない。
しかも則夫の店の贋作が自分の作品だと世間に知れてしまい、展示販売の場所も立ち退きしなければならなくなった。

そんな時、則夫の店に橘志野(広末涼子)と言う女性が来店する。
彼女は、父が残した織部の「端欠け」と言う名茶器を認知症の入った母が騙しとられてしまった、母が正気に戻ったときに悲しまないように器を取り戻したいと言う。
志野に一目ぼれした則夫は、佐輔に端欠けの贋作を作ってれと頼む。
佐輔は新しく贋作を作る代わりに、20年前に自分が贋作づくりに陥ったきっかけとなった作品を持ち出してくる。
則夫はその茶器を志野に渡すが、すぐに茶器はネットオークションに出品された。
則夫と佐輔が詰め寄ると志野は、嵐山と億野が骨董品の修復工房を隠れ蓑にして贋作を海外に売りさばいてい商売をしている、その事を懲らしめるためにはめたいと提案する。

則夫と佐輔が組んで、かつての因縁の相手に一泡吹かせるという展開は、前作とほぼ一緒だ。
今回はそこに志野の因縁が絡んでくるが、最初に則夫をだましたキャラが仲間に加わるという流れも前作と同じである。
ストーリーはよく言えば定番、悪く言えば前作とあまり変わり映えがしない。
悪役も悪徳古美術商と評論家のコンビで、ここに今回は陶芸王子の牧野(山田裕貴)が加わるが、悪役に厚みが増しているとは言えない。
騙し合いの構図が、前作とほぼ同じなのだ。
そのため既視感が強くなってしまい、前作と比べるとパワーダウンしたと言わざるを得ない。

もしシリーズ化してさらに次回作を作るのであれば、大きく展開を変えないと苦しいだろう。


31.嘘八百 京町ロワイヤル
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