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2021年02月23日20:13

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歌集『唯美論』

『唯美論』



決めたんだ「なぜ生まれたか」問うよりも
「君と生きる」と前を向くこと



無垢なうた歌う少女のくちびるに
生きてるあかしそっと宿った



一瞬で終わっていくと知ったから
お年玉なら多めにあげた



むき出しの心臓に降るナイフの雨
生き延びるため笑顔を着けた



聴きぞめにバッハを選びそういえば
去年も同じ 生きてるな俺



天使には翼が無くて輪も無くて
ただそこにいて打ち解け合った



泣いている後ろ姿
もうすでに君の痛みは僕の痛みだ



永遠をちょっとだけなら持っている
 夕映えのなか君と歩いた



凍て切った鎖を溶かす君の声
翼の意味を教えてくれる



現実も夢もまとめて「真実」と
呼ぶことにした 嘘がないから



「なぜ」と問う 宇宙は何も教えない
でも星空が答えじゃないか



なにげない君の右手のぬくもりに
僕が見つけた存在証明



黒い血を癒やせないほど流しても
独りじゃないって忘れないこと



特別な花束でした あなたから
もらったものを返し切れない



降る雪が窓に動きを与えてる
「生きる」も同じ
存在唯美



永遠は望まないから一度だけ
あなたの声を僕にください




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