mixiユーザー(id:17180778)

2020年06月20日11:34

215 view

口語訳『荀子』勸學篇第一

『荀子』の口語訳を始めることにしました。今の時代、漢文の書き下し文で内容を理解できる人が少なくなりました。更に書き下し文を読んでいるとなんとなく分かったようの気がするが、その実単語一つ一つの正確な意味を理解しきれておらず、あいまいな理解に終わってしまうことがある。そこでできる限り分かりやすく平易な言葉で翻訳を始めることにしました。「青は藍より青し」で知られる『荀子』の勸學篇第一から始めます。私のホームページに掲載している『荀子』の書き下し文を参考にしながら読んでいただければさらに理解が深まるのではないかと思います。

               勸學篇第一
君子は言う、「学問は途中で止めてはいけない。色の青は植物の藍から採るものであるが、採り出した青は、藍そのものよりも青い。氷は水が固まったものであるが、氷となったものは、本来の水よりも冷たい。」と。墨縄にぴったりと合うような真直ぐな木も、たわめ曲げて輪にすると、その曲線はコンパスにぴったりと合う。そうなるとたとえ木が枯れても、再び真直ぐな木には戻らない。それはたわめ曲げるという外部からの力がそうさせたのである。だから木自身は墨縄によれば真直ぐになるし、金物は砥石で磨けば鋭利になる。道に志す者は博く学問をして、一日に何度も己を振り返って反省する。そうすれば知恵も明らかについてくるし、過ちを犯すことも無くなる。だから高い山に登らなければ、天の高いことが分からない、深い渓谷に入らなければ、大地が深く厚みのある物だという事が分からない。それと同じように人間も先王の残した言葉を聞き學ぶことが無かったら、学問がいかに大事で有益なものであるか気がつかなかったであろう。呉・越・夷・貉等の異民族の子も、生まれた時に上げる産声は皆同じなのに、成長するにつれて習俗を異にするのは、後天的な教育がそうさせるのである。『詩経』小雅の小明篇には、「ああ、君子たちよ、いつも安逸な暮らしを貪ることなく、心を落ち着けて与えられた地位を慎み、正しい徳を愛好し、道に同化することによって道に従い、なんじの大いなる福をよりおおいにせよ。」と述べられている。
続きはホームページで http://gongsunlong.web.fc2.com/
0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する