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2019年01月12日09:30

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マジメに経済(3)

イギリスの経済学者ケインズは、「有効需要理論」というのを提唱した。需要が減少すれ
ば経済活動は衰退し、失業が増え社会は混乱する。古典派経済学者が言うように自由経済
に任せておけば需要には波があり、特に大きな戦争などで突発的に莫大な需要が発生すれ
ばその反動で需要が減少して景気が低迷することはある

こういう状態では自由に任せてばかりいても状況は改善しないと。そこでケインズは政府
が財政を拡大し公共投資などで有効需要を創り出す必要があるとした。これをまさに体現
したのがニューディール政策である

まあそんなこともあったし第二次世界大戦もあったから、その後はケインズ経済学に基づ
く政府のマクロ経済政策で需要をコントロールするというのが世界の主流となった。もち
ろん日本もそうした国である。「所得倍増計画」だとか「日本列島改造論」なんていう、
大規模な公共投資で経済を成長させようとした

日本なんかはケインズ経済学の最高の成功例の一つと言って良いかもしれない。経済のあ
り方を自由経済と統制経済とに分けると、古典派経済学は完全な自由経済・マルクス経済
学完全な統制経済であるが、ケインズ経済学はちょうどその中間にあるような感じだ

まあそんなわけで1940年代〜1960年代はケインズ経済学が世界中でもてはやされ
た時期だったわけですな。ところがどっこい1970年代になりオイルショックが起こる
わけだ。オイルショックにより物価高になると同時に失業が増大した。物価高というのは
需要が大きいということ。需要が大きいのに景気が低迷して失業が増えた。ケインズ経済
学では起こるはずの無い現象である。どういうこっちゃ!ということになったわけだ

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