mixiユーザー(id:17119814)

2016年09月21日09:15

300 view

日露戦争(38)

三「この時点では大本営も、旅順は陸から攻めなアカンのやないか?と思い始めとった」
歩「そうなると旅順を孤立させるためにも、金州と南山は攻略しておきたいでゲス」
榴「奥大将率いる第二軍は、5月5日に遼東半島に上陸した後、鉄道を爆破したりしなが
  ら、金州に向かい5月24日に金州を包囲。翌25日から攻撃を開始した」
三「日清戦争ではほとんど無抵抗で落ちた金州だが、ロシア軍はそうはいかない。日本軍
  よりも高性能な速射砲で懸命の応戦を繰り広げた。戦闘は夜になっても続いたが、や
  がて日本側の放った砲弾が、ロシア軍の弾薬庫に命中。下瀬火薬の威力もあって、弾
  薬が誘爆を起こした。これによってロシア軍の抵抗力は弱まり、チャンスと見た日本
  軍が一気に城門を突破。城内になだれ込み、ロシア軍は南山要塞へと敗走していった」
榴「金州のほうはうまく行ったけど、問題は要塞化した南山のほうデス。奥大将は現地の
  中国人から情報を入手し、南山要塞がかなり堅固なものだということを掴んでいた」
歩「要塞を攻めるには、大威力の攻城砲が必要だけど、第二軍にはそういう砲が少なかっ
  た。そこで奥大将は大本営に重火砲を要求したけど、それは出来ないという返事」
三「実はそういう重火砲は、朝鮮から攻め上った第一軍に重点的に配備されていたんや。
  大本営はこちらのほうが本線と考えていて、第二軍に回す重火砲はなかったんや。」
榴「まあそのぶん、海軍が金州湾に砲艦3隻を回して、艦砲射撃で援護してはくれた」
歩「それと重砲は少ないとはいえ、大砲は全部で198門あった。奥大将は突撃する前に
  これらの砲で撃って撃って撃ちまくった。消費した砲弾は万を超えたという」
三「そんだけ撃っても、ロシア軍の構築した要塞はほとんどビクともしなかったんや」
榴「奥大将は沈着冷静な知将タイプで、塹壕を掘りながら進む長期戦を要望したが、大本
  営からはさっさと攻略しろ、という返答。まあ日本はロシア軍のような近代的軍隊と
  戦ったことがないので、大本営はロシア要塞の恐ろしさを知らなかったんやな」
歩「もはや突撃やむなし、ということで奥大将は突撃を命令しマス。しかし南山というの
  は禿山に近くて、攻め上る歩兵が身を隠すようなところは無かった。そしてそこに、
  前にも書いた、ロシア側のあの新兵器が襲って来たんや」

0 1

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する