mixiユーザー(id:17119814)

2016年03月10日06:45

685 view

ヤーゲル銃

アメリカ独立戦争で、ドイツからの移民がライフルド・マスケットを使用して、勝利に貢
献した。しかしもともと、移民元であるドイツでは、ライフルド・マスケットは高性能な
猟銃として製造されていたのである。

こうした銃の製法は、当時ドイツを中心とした職人による組合組織のギルドによって、厳
密に管理されており、門外不出とされていた。18世紀中ごろ、プロイセンのフリードリ
ヒ2世という、非常に有能な王がこの銃を使って狩りを行う狩人を傭兵とした。このよう
な傭兵は、プロイセンが行う戦争で狙撃手として活躍。プロイセンが強国としてのし上が
る原動力の一つとなった。

ライフルド・マスケットは、弾の装填に時間がかかるため、歩兵の戦列には加わらず、隠
れた場所から敵の指揮官や砲手など、戦術上重要な人物を狙い撃ちにした。現代ではこの
ような任務に就く者をスナイパーと呼ぶが、そのハシリとも言える。

スナイパーという言葉は、スナイプという単語から派生している。スナイプというのは、
タシギという鳥のことで、この鳥はジグザグに素早く飛ぶ。この鳥を撃ち落とすことがで
きるほどの射撃の名手、という意味合いからできた用語である。

当時はこのような雇われ狙撃手のことは、猟兵と呼ばれた。猟兵をドイツ語でイェーガー
と呼ぶ。イェーガーが使用した銃の中古品は、江戸時代幕末の日本にも輸入されてきた。
日本ではイェーガーのオランダ語読みである、ヤーゲルが語源となって、ヤーゲル銃と呼
ばれるようになった。

ライフルド・マスケットは当時は非常に高価だったので、ヨーロッパでも軍の主装備とす
るには難があった。

0 1

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2016年03月>
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

最近の日記

もっと見る