mixiユーザー(id:17119814)

2015年07月28日10:57

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夏のエネルギー特集(8)

石炭というのは太古の昔に地上にあった植物が、地層内で炭化したものだ。その炭化の進
行度合によって石炭の品位が決まっている。炭化率が90%以上のものを高品位炭と言い
無煙炭、瀝青炭がこれに含まれる。これらの石炭はエネルギー源として非常に優秀で、煙
もほとんど出ないものだ。

いっぽうで炭化率が90%未満の低品位炭。これには亜瀝青炭、褐炭、亜炭、泥炭などが
含まれている。亜瀝青炭はそれでもまだ全然マシなほうで普通に燃料として使える。現に
日本国内の炭鉱で採掘されていた石炭は亜瀝青炭がほとんどだったのだ。

それ以下となるとそうとう品質が低い。日本の規格ではそもそも亜炭、泥炭の2つは石炭
の中に含まれていない。石炭もどきみたいな扱いである。褐炭はかろうじて石炭扱いされ
てはいるが、炭化率が低く水分含有量が多いので厄介である。しかしながら、世界の石炭
埋蔵量はこの褐炭が一番多いのだ。

前回に書いたIGCC、つまり石炭ガス化コンバインドサイクル発電のすごいところは、
この褐炭でも高効率な発電ができるところにある。いやむしろ、褐炭のほうがガス化に向
いているらしい。炭素以外の不純物にはメタンなども含まれているからだという。

ただ褐炭の最大の欠点は「重い」ことにあるのだという。水分量が多いために重く、その
わりに熱量が低いから、輸送のコストを考えると日本のような輸入国からすると相当割高
な資源になってしまう。

この褐炭だが、ドイツでは最も重要なエネルギー源となっている。国内の炭鉱でこの褐炭
が多く産出されている。これをガンガン燃やしているために、不純物による大気汚染が深
刻な問題になっている。

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