原発って・・・（322)

九州電力は４期連続の赤字となる見込みだ。それもこれも原発を動かせないためで、原発
さえ稼動できれば黒字化できると言われている。そりゃあ九州電力のお偉いさんがたが、
原発再稼動に向けて血眼になるのも当然だと言うことだ。

エネルギー資源を輸入にほぼ全て頼っている日本にとって、原発の最大のメリットは燃料
を一度輸入してしまえば、かなり長い期間使用できると言うことだ。化石燃料なんかは当
然だが一度燃やしてしまえばお終いだ。次から次へと輸入しなければならない。

実際原発が稼動しなくなった２０１３年以降、日本の液化天然ガス輸入に費やしたカネは
７兆円に上っている。２０１１年以前は３兆円未満だったのだから倍以上になった計算に
なる。仮に増加分を４兆円だとする。その４兆円は本来であれば、国民のために使われる
カネだったかもしれないのだ。少なくとも国内に回れば経済の血液となる。

それが海外に流出してしまったわけだ。そう考えると、原発をいつまでも止まったままに
しておくのも考え物である。政府が安全保証をしたものから動かしていく、という選択も
ありじゃないかと思う。まあ政府が安全保証したからといって絶対ではないけれど、現実
それ以上のものを望んだところで無理な話だ。

だからオイラとしては原発の再稼動は特段反対ではない。ただし、言っておきたいことは
電力会社が再稼動申請をし、政府が安全保証をしたのだから、この両者はもし原発事故が
おこって福島のようになってしまったら、何があろうと全面的な補償をするべきだという
ことだ。保証とはそういうことだ。東京電力のようなグダグダは絶対許されない。