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2015年03月06日10:41

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海老(10)

クルマエビ科は前にも書いたように根鰓亜目に属する。この種目はメスが卵を抱えて保護
する抱卵、ということをしない。受精卵は海中に全部放出してしまうのである。親権放棄
型のエビといったところだろうか。

そうすると多くの卵は孵化する前に他の生物に食われてしまう。なので、クルマエビ科は
そもそも産卵数が非常に多いのが特徴だ。しかし卵を食べてしまう生物が居ない環境を人
工的に作って産卵させたら?というわけでクルマエビ科のエビは古くから養殖対象として
研究されてきた。研究を先導していたのはもちろん日本である。

そうした先人の努力もあって、現在ではクルマエビ科のエビは世界中で大量に養殖されて
いる。世界のエビ消費の大半はクルマエビ科のエビなのである。という、まさに世界中の
人間の食エビ欲を満たしているのがクルマエビ科ということができる。

クルマエビ科はとても種類が多い。科より細かい分類に属というのがあるが、クルマエビ
科は25もの属から成っている。そのうち、日本の魚介市場で見かけることのあるのは、
だいたい8の属だ。輸入エビを含めるともっと多くなると思うが、さすがにそこまで手が
回らない。

その8つの属とは、クルマエビ属、タイショウエビ属、フトミゾエビ属、ヨシエビ属、ウ
シエビ属、サルエビ属、アカエビ属、リトペナエウス属だ。このうちマイナーな属という
とサルエビ属とアカエビ属になるだろうか。リトペナエウス属はマイナーというよりも、
完全に輸入種だから日本には居ない。ということでこいつは最後に回す。

というわけで、この日記の方針(?)通りにマイナーな属であるアカエビ属から行く。

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