「真剣白刃取り殺人事件」（後編）

ﾌﾟｽｯ

毛利「うっ！」　ﾊﾞﾀﾝ

目暮「毛利くん？ これは眠りの小五郎！？ 毛利くん、犯人がわかったのかね！」

毛利（コナン）「もちろんですとも。今から事件の真相をお話ししましょう」

「まず、光彦くんが残したダイイングメッセージです」


「これは光彦くんが好きな、ドラマの主人公を表していたんです」


目暮「どういうことだね？ この真剣白刃取りが何を表しているんだ」

毛利「いえ、警部。これは真剣白刃取りではありません」

「彼は、“刀を拝んでいたんです”　それも、“一振りの刀”をね」


「そう、これは、、、『拝 一刀』」

「光彦くんが好きな『子連れ狼』の主人公ですよ」


目暮「な、なるほど。だが、そうだとして、それがどう犯人につながるんだね」

毛利「では、阿笠博士に協力してもらいましょう。 阿笠博士、容疑者の３人の名前を言ってもらえますか」

阿笠「ん、わしか。 えー、容疑者は、“哀くん”、“元太くん”、“歩美くん”の３人じゃ」

毛利「そうですね。では、光彦くんになったつもりで、もう一度お願いできますか」

阿笠「容疑者は、“灰原さん”、“元太くん”、“歩美ちゃん”、、、！！！」


毛利「これでわかりましたね。 『拝 一刀』は劇中で、息子である大五郎から“ちゃん”と呼ばれていました」

「この３人の中で光彦くんが“ちゃん”と呼ぶのは一人だけ。 そう、、、歩美ちゃん。あなただ！」

歩美「・・・」

目暮「何があったか話してもらえるかな」

歩美「光彦くんからメールがあって、私は道場に行きました」

「そうしたら光彦くんが、“二刀流はダサい、やっぱり一刀だぜ！”なんて言うものだから、つい力が入ってしまって、、、」

目暮「詳しいことは署で聞こう。連れていけ」


事件の原因は、自分の力を考えず、二刀流に挑んだ光彦にあったのだ。

今回も悲しい事件だった。


おわり。