遊びの歴史を紐解いてみると、既に廃れてしまった遊びをいくつも見つけることが出来ます。現代も例外ではなく、さまざまな遊びが現われては消えています。
ここ十年ばかりの世の中を眺めてみるに、遊びの多様性が減少していることに気付きます。種類そのものは多いのですが、メジャーなものに集中が激しく、ブームの変動が激しくなっているのです。その原因として、地域格差も減ったことや、年代間の直接交流が減ったことや、電源系ゲームの技術革新や、新製品ラッシュなどが挙げられるでしょう。どこに住んでいようがどの年代に属していようが誰もが同時期に同じもので遊ぶことが増えているのです。
多様性の減少は、遊びの平均寿命を短いものにします。確かにレトロとしてのリバイバルはときおり見られますが、それは例外というものです。
数十年前の遊びの中で優れているものは、現代でも残っていますし数十年後にも残っているでしょう。それは既に伝統としての地位を得ることが出来たからです。しかるに、ここ数年で生まれた遊びの中でどれだけのものが数十年後にも残っているでしょうか。どんなに優れたものであっても、伝統としての地位を得る前にそのほとんどが次のブームによって流されていないでしょうか?
数十年後に遊びの歴史を紐解いたときに現代がどのように描写されるのか、とても興味深いです。
ログインしてコメントを確認・投稿する