昨夜の専門家会議、尾身茂さんの話、誠実でよかった。
尾身さんに対して厳しい見方があるのは知っている。でも、現政権への批判とは分けて考えたい。首相の代わりに矢面に立たされてなお、おだやかに解説されてた。頭が下がる。
2月の終わりからずっとだ。
西浦さんや押谷さんもしかり。尊敬と感謝しかない。
詳しくは、現代ビジネスのこちらの記事を。
日本のコロナ対策、結局「何に成功し、何に成功していないのか」(高橋 政代)
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/72340
さて。本題です。
一週間前に見た『
ギリーは幸せになる』(2016年米)という映画に、まだ心を動かされている。
キャシー・ベイツになりたい、と思う。
「実の母親と暮らしたい12歳の少女ギリーは、わざと問題を起こして里親の元を転々としていたが、今度の里親や学校の先生はいままでとは違った . . . 」という、よくある心温まるストーリー。
ありきたりなんだけど、多感で利発でクソ生意気なハリネズミ少女ギリーがだんだんに心を開いていく様子が、とても丁寧に描かれた名作。
子どもにとって、理解されること、受け入れられることがどれほど大切かがよくわかる。
キャスティングがすばらしい。登場人物のそれぞれが、この俳優さん以外に考えられないのでは? と思ってしまうくらいぴったり。
とくに、里親メイム・トロッターを演じるキャシー・ベイツ、最強最高だ! 思い出すだけで、泣けてくる。
その懐の深さ、慈愛、包容力、あたたかさ、耐性、哲学、信念、厳しさ。
人に求められる善や美のすべてを持っている。
キャシー・ベイツの存在感と説得力、圧倒的だ。抱き寄せる力に憧れる。
どうしたらこんな表情ができるんだろう?
どうしたらこんな人になれるんだろう?
折りしも「寛容」ということについて考えていた。
ウイルス禍が長期化するにつれ、不安感や負担感が増している。最近では友人知人の中にも、ひどく攻撃的・他罰的になっている人がいる。きっと心理的にパニックに近い状態なんだな。だんだんに使う言葉が荒くなっていく人たち。反対に、ため息をついて寡黙に塞ぎ込む人たち . . .
ひとりひとりの存在自体を受け止めて、やさしく包みこむようなハグができるかな。
わたしは本気で、キャシー・ベイツになりたいな。
(つづく)
『ギリーは幸せになる』The Great Gilly Hopkins 2016米。
原作は、キャサリン・パターソンの児童書『ガラスの家族』(1978、邦訳1984)。
映画のスクリプト発見! いつか読んでみよう。
原作者のパターソンが、「里親のメイム・トロッターはお気に入りの人物だったけれど、映画でキャシー・ベイツが演じたことで、 my absolute favorite character(絶対的,最高に好きな人物)になった」と言っていた。
原作もいつか読んでみたい。
https://www.bluetoad.com/publication/?m=&i=333896&view=articleBrowser&article_id=2579914&ver=html5
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