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2019年02月22日05:48

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「県民投票」を前に


本土の、とくに現政権を支持している人たちに、ぜひ読んでほしい記事です。


(「沖縄」を考える 土砂投入) 2019年2月19日
  「都合のいい愛、暴力の構図」 上間陽子さん 


 2012年から、沖縄の風俗業界で働く女性の調査を続けています。きっかけは県内で起きた女子中学生へのレイプ事件でした。加害者の少年3人は女子中学生と泡盛を飲み、公園のトイレで暴行しました。母子家庭だった女子中学生はその後、自殺しました。

 そんな彼女にネット上では「沖縄では中学生が酒ログイン前の続きを飲む」「夜中に外出させる親が悪い」といった批判が出ました。背景には沖縄の貧困があるのに、実態は見ないふりをされている。親や恋人からの暴力、経済格差、未成年の違法労働など沖縄内部のひずみを直視しないといけないと考えました。

 貧困の影響を特に受けるのが子どもや女性です。調査で知り合ったある女子中学生は、虐待のあった家を出て、キャバクラやピンクサロンなどの風俗店で働いていました。若年出産した女性は、子育てのために時給が1500円程度の風俗店でも働きます。最低賃金が762円の沖縄ではコンビニで働き子育てをするのは不可能です。観光で来る男性は「沖縄の風俗は安い」といいますが、どれほど沖縄の女性たちの実態を知っているでしょうか。

 彼女たちは劣悪な環境を声高に訴えることはありません。身近にその声なき声を受け止める人や場所がないのです。私にはそんな彼女たちの姿が、今の沖縄の状況と重なります。

 多くの本土の人にとって、沖縄はきれいな海やスローライフといったイメージでしょう。日常を離れ、そこにつかの間の癒やしを求める。しかし「辺野古移設反対」とひとたび声を上げれば、わがままを言うなと嫌われます。

 政府は沖縄の声を聴く耳をもたず、多くの国民も基地問題について見て見ぬふりをしている。黙って癒やしを提供してくれていればいいという意識なのでしょうか。土砂投入の日、私が辺野古でみたのは、都合のいい形で沖縄を愛そうとする、日本の暴力の構図でもあります。(聞き手・伊藤和行)

     *

 うえま・ようこ 教育学者 46歳 琉球大大学院教授。沖縄の風俗業界で働く女性の聞き取り調査を続け、2017年「裸足で逃げる」を出版。


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