自分で命を断つという積極的な意味ではなくて、健康に害があると言われているものを摂取しないとか、身体に良いと言われているものを摂取するとか、さらに病気になった時に辛い治療でも積極的に受けるとか、病気がないか検診を積極的に受けるとかを日頃から心がけているかいないかでどれだけ長生きできるかは確実に違ってくるという意味である。
緩和ケアという診療科を備えた病院も増えてきている。
これは積極的に治療するのではなく、苦痛を取り除くことを主としている。
薬や食事も無理をせずにできる範囲で摂取する。
当然そうしていると体力は自然に落ちていき、ついには呼吸する力さえなくなる。
その時がその人の死期になる。
私の母も癌になったとき、最後はそのように息を引き取った。
そう言えば姉が大腿骨を骨折して入院したとき、最後は心不全で亡くなったことになっているが、一人部屋で集中治療をしているときには順調に回復したのに、リハビリが始まって複数人部屋に移されると異常に呼吸が速くなった。
今考えるとこれはいわゆる過呼吸という状態だったのではないだろうか。
姉は精神を患っており、対人恐怖症のような症状もあった。
骨折の方の主治医は心電図に異常が見られたので心臓担当の医師に診察を依頼した。
たぶん姉の精神のことを知らない心臓担当の医師は姉の心臓には問題があり、いつ心停止してもおかしくないと私に言ってきた。
私も言われるままただ聞いていたが、今思えば私が姉の対人恐怖症のことをその医師に伝えていたなら、もしかすると姉は死なずに済んだかも知れない。
ということは、私を含めた当時の姉に関わった周りの人間が姉の死期を決定づけてしまったのかも知れない。
という風に、今どきの人間は気をつけていればそれなりに長生きできるし、気をつけなければ早死にするということを私は確信した。
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