映画「ミラクルワールド　ブッシュマン」・２

感想・ツッコミ
「野生の力で大活躍」みたいなのを想像しがちだけれども、ニカウさんは別に超人というわけでもなく、こっそり近づいていって、麻痺毒を塗った弓矢で相手を動けなくするだけ。結構地味。

そして争いとは無縁の生活をしているはずなのに、結構キレやすい。コーラ瓶で争いが起きると、「神は何でこんなものをくれたのだ」とキレるし、神（と勘違いした学者）がコーラ瓶を受け取ってくれないと「地の果てまで捨てに行けというか」とキレるし、狩った家畜を警官に奪われると「獲物を独り占めにするのか」とやっぱりキレる。所有という概念がない割には、独り占めという概念はあるのな。

まぁニカウさんは狂言回しで、実質的な主人公は動物学者。女教師の前でいいところを見せようとして失敗のパターンを延々繰り返す。余りに天丼過ぎて、途中でダレてくる。女教師を迎えに行って、戻ってくるまでで３０〜４０分くらいというありさま。どうにかならなかったのかと。

あとコメディタッチでごまかしているけれど、国会を襲って閣僚数人を殺害したり、軍のヘリをロケット砲で吹っ飛ばしたりと、反政府武装組織の所業が結構凶悪で軽く引く。

若干ダレるけれど、基本は安心の８０年代コメディー。万人向け。
アフリカ原住民ネタなので、今だと自称人権活動家のクレームがあるかもしれない。
あと、今まで知らなかったが、ニカウさんは１０年以上前に結核で亡くなっていた。結核で死亡なんて、日本ではあまり聞かなくなった話で、やはり地域性が違うんだなぁと。

とりあえず、サメ映画頑張ります。