安保法案の雑感

安保法案特別委採決　審議打ち切り動議可決
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150715-00000537-san-pol
とあるニュース番組で、「審議すればするほど内閣支持率が下がるから、４０％ある今の時点で採決した方がいい」という、自民党幹部の話を紹介していた。事実なのだとしたら、ずいぶんと国民をバカにした話ではある。

しかし、今回と同じように「軍靴の音が聞こえる」「国民の理解が得られていない」と、野党が激しく抵抗して、内閣支持率を一時下げる要因となった特定秘密保護法案も、いざ成立させてしまったら、一部の「市民」を除いてほとんど不満は出なかったことを考えると、「通してしまえば勝ち」というのは実際そのとおりなのだろう。

世論調査なんかで多い「よく分からない」「説明が足りていない」という層。マスコミや野党は「政府に批判的な立場」とカウントするけれど、調べようと思えば大抵のことが調べられるインターネット社会で、「よく分からない」というのは、むしろ「敢えて調べようと思わない程度の関心しか持たない」層ということではなかろうか。

その程度の関心しかない層であれば、野党が極端な例で不安を煽ることのできる成立前は「何となく反対」でも、成立後に暫く何事もなければ、あっさり「特に反対ではない」に変わるのは見え見え。与党から「採決したもの勝ち」と思われてしまうのも仕方ないように思う。

まぁ国民をバカにした話だけれども、今になって「多数決は民主主義ではない」と言い出す野党や一部マスコミだって、国政選挙での国民の一票をバカにしているし、そもそも日本国民がバカではないのかと問われると…。