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2020年04月03日11:09

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どうしたもんかなぁ

二月の終わりにインフルエンザ罹患して
その後副鼻腔炎発症して
耳鼻科を受診したのが四週間ほど前。

最初の日、耳鼻科の待合はかなり混んでいて
中に一人、滅茶苦茶咳き込んでるかなり年配の女性がいた。
受付の人含め、同じ空間にいる全ての人の中で
その女性と彼女の配偶者と思われる男性の二人だけが
マスクをしていなくて
女性は自動ドアを入ってから靴を脱いで待合座るまでずっと
ぶつぶつ独り言を言っていた。
「敏感になりすぎたらいけん(ダメだ)、何事にも、鈍感にならんと」
と、繰り返し繰り返し……
そしてスリッパを履くことを思いつかないまま
裸足で空いた椅子に腰かけてから
「ああ、上履きを履きゃあよかったんじゃなあ」と
やっと据えた腰を浮かせるのも大変そうで
私は靴箱(スリッパ棚?)の一番近くにいたから
一足とって彼女の足元に持ってってあげたら
とても喜んで下さった。
目顔でだけ「どういたしまして」と答えて自分の椅子にもどりつつ
「マスクした方がいですよ」なんて言ってはいけないんだろうなぁ……と考えた。

頭の中には勝手にストーリーが展開される。

現役時代の蓄えとわずかな年金で
細々と暮らしてる老夫婦、という感じの二人。
(ひょっとしたらシルバー人材センターで幾許かの収入はあるかも?)
多分、新聞は購入してなくて
テレビも、ニュースとかはあまりみなくて
勿論インターネットとか全く無縁で
世の中がどんなことになってるか
ここ数日で初めて(部分的に)知ったような
そんな二人。
なんか最近咳が出るからマスクでもしようと思って
買いに行ったけど
どこにも売ってなくて
途方に暮れて
とりあえず鈍感になることにした。
自分の咳にも
他人の視線にも
そのほかの色々なことにも
鈍感にならなきゃ。
だいたい現代人、なんでもかんでも過敏になるのがよくないよね、うん。

そんな、二人。

輪ゴムとキッチンペーパーとか常に携帯しとけば
こういう時、ささっと作ってあげられるのかな、とか
いや、顔に装着しろというもの、他人が素手で作ったらダメだろ、とか
考えた。

今なら
例えばゴムだけ携帯しておけば「ハンカチお持ちですか?」とか訊いて
自分のハンカチでやり方を示しながら
ご本人のハンカチで簡易マスクを作って貰うことも可能だなと思うけど
ハンカチを一枚しか持ってなかったら(普通そうだよな)
それでマスク作っちゃったら手を洗った時困るよな、とかも考える。

マスクはきっと、増産されてはいるんだろうけど
需要に追いつかないんだなと思う。
花粉症の人やもともと呼吸器系に問題のある人は
もうずっと以前からマスク必須だったけど
幸か不幸か
今までマスクなんてつけたことなかった、
そんなこと考えたこともなかったような人も
ここにきて一斉にマスクを求めるようになったから
そして、足りなくなりそうと思う即ち買い占めに走る輩がいるから
ちょっとやそっと増産しても
全然追いつかないんだなと思う。

医療関係者にさえ必要枚数行き渡らない、マスク。
市井に回す分を減らしてでも、医療者には回すべきなのではと思ったりもする。
けど
耳鼻科で会った老夫婦みたいな人々のことを思うと
それもどうだろう
でも、どのみち彼らには届かない。

台湾みたいに、早いうちからきっちり中央が仕切って
実名申請で一人週に二枚とか、できたら良かったけど
それを言っても仕方ないこの国で。

そもそも殆どのマスクは
自分を守る為ではなく自分からの感染を防ぐ為のものなのだけど
それをわかっていない人が多くて
自分の親もわりとそうで

どうしたもんかなぁと
溜息。


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