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2019年09月30日07:56

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【食】びっくりドンキーにびっくりする

盛岡市に戻る。
俺はこの街には何度も来てはいるものの、それは八戸への行き帰りに立ち寄ってただけだ。夕方着いて、晩御飯を食べ、K君宅に泊めてもらって翌朝出発、ってだけだったので、それ以外特別な思い入れが無い。
だからこの街を訪れるのは、今回が初めてと言っても過言ではないだろう。

街中を走るクルマの車窓を眺めていると、『びっくりドンキー』の看板が目に入った。『おぉ、盛岡にもあるのかぁ』と感心していると、不意にK君に
『びっくりドンキーって千葉にもあるの?』と訊かれて少し驚いた。
『あるよ』と答えた俺は、記憶の糸を辿る。クルマに乗り始めた頃に千葉市の店に食べに行ったから、俺が20歳の時には既に千葉にはあった。30年も昔だ。それから長い月日をかけジワジワ東北地方にも進出して来たのかな。等と勝手な想像を巡らせて黙っていると、
『びっくりドンキーって盛岡発祥なんだよ』と言われて更に驚いた。
急いでスマホで調べると、なるほど確かに盛岡で1号店の『ベル』がオープンし、2号店以降から『びっくりドンキー』と名前が変わって本社も札幌に移転するのだが、確かに発祥は盛岡だ。1号店は敢えて名前を変えず、今も『ベル』として健在らしい。

ベルは当初、『ハンバーガーとサラダの店』としてスタート。店先には7人の小人をモチーフにしたディスプレイ等があったが、それが何者かに盗まれた。心配するお客さんに対し、『花を摘みに行きました』と説明するなど、家庭的できめ細かなサービスが評判になったそうだ。

そんなベルに危機が迫る。ハンバーガーチェーンの巨人、マクドナルドがハワイに出店し、日本上陸も時間の問題となったのだ。
ハワイのマックを視察したベルの経営者は、真っ向勝負しては勝ち目が無いと見て、ハンバーガーからハンバーグに軌道修正。店舗の内外装に徹底的にこだわり、『お客さんが店内の内装を興味深く見てるうちに料理が届く』とか、巨大なメニューなど、インパクトを狙った演出を心掛けた。
店名に『ドンキー』とつけたのは、『サラブレッド』であるマックにスピードでは太刀打ちできずとも、ロバの様にゆっくりでも着実に進んで行こうとの思いを込めたのだそうだ。
これぞ東北魂って感じだな。

俺はびっくりドンキーで食べた回数は2桁にもならないけれど、『1号店』となれば話のネタに一度は食べてみたいものだ。
そんな訳でベルに行ってみた。
フォト


開店は11時くらいだろうと勝手に予想して、それに合わせて行ったのだが、営業時間は09:00〜24:00であった。気合い入ってるな。
店内はウエスタン風と言うのか、太い木を組み合わせた壁や仕切りで構成され、3段程の階段で高さの異なるフロアーに上がったりと、相変わらずユニークな構造だ。
壁際の2人掛けの席に案内され、向かって右側の椅子に着く。
店員の女性は大きなメニューを開き、期間限定の特別メニューがこちらです、と別のメニュー表をテーブルの上に置いたのだが、その向きに違和感を覚えた。壁の方を向けて、と表現すれば良いのか?簡単に言えば、壁の方から見る様に、通路側に立つ店員さんからは逆さまになる様に置いたのだ。
テーブルの上には、壁際に立て掛ける様に巨大なメニューがそびえ立っているのだから、その向きに合わせて揃えて置くのだろうと思っていたのだが、わざわざ180度反転させたのである。メニューを目で追っていた俺は、目の前でクルッと回されたので一瞬『何しやがんだコイツ』と心の中で呟いたのだが、いや待てよ。俺はすぐに思い直した。こういう店はマニュアルがしっかりと作られており、店員も教育を受けているはずだ。何か意味があっての事に違いない。
俺は右肩を壁に寄り掛け、左脚は若干通路にはみ出し、ハスに構えて座っていた。
あぁなるほど。俺(お客)を中心に右手には壁際に立て掛かってるメニュー。左手(と言うかほぼ正面のテーブル上だが)に特別メニュー、そして店員が位置する形となる。店員の方を向いて座ってる俺は、テーブル上のメニューを見て、そのまま顔を上げて店員に注文ができる。ということになる。
もしテーブル上のメニューを通路側から見る様に置いたなら、それを見る為には店員に背を向ける体勢とならざるを得ない。
なるほど。だからか。メニュー表が大きくて見易い反面、スペースの関係で人数分置くことができない。1枚で2人が見れて、かつ店員への注文も容易に、となればこの置き方がベストなのだろう。
一瞬イラっとした自分が恥ずかしくなると共に、お客目線で考える店の姿勢に関心した。



マクドナルドを筆頭に幾多のハンバーガーチェーンや、数限りないファミリーレストランが林立する現在の日本においても、ハンバーグを軸としたびっくりドンキーはしっかりと全国に根を広げており、その基本戦略が間違ってないことを立証してる。様々な外食産業のチェーン店が戦いを挑んで来るも、ことごとく跳ね返した結果、現在の地位を死守できている訳だ。
ベルの創業は1968年だそうで、奇遇にも俺が生まれた年と一緒である。何度も改装されてるだろうからオープン当時のモノは少ないのだろうけど、創業当時の夢と希望に燃えるスタッフ達の情熱が、今でも店内に漂ってる様な気がした。

400gのハンバーグで身も心も満たされ席を立つ。既に店内は満席だった。勘定を済ませて店を出ようとすると、入って来る人達とすれ違う。
若いカップル。家族連れ。お年寄り…
皆が笑顔だ。

俺は、急に盛岡という街が好きになった。

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