【麺】凪

世界一の繁華街と言われる新宿だが、これと言ったラーメン屋の名前を聞かないのが不思議だ。
今回新宿に行く機会があったので少し調べてみたが、『新宿と言えばココ』との意見を幾つか見かけたので、行ってみることにした。歌舞伎町の奥、ゴールデン街。その一角に店を構える『凪(なぎ)』。
通りを見ると小さな看板が目に留まった。
(写真中央やや右よりの『赤い丸』)

お、あそこか。時刻は11時過ぎ。ゴールデン街には営業してる飲み屋は一軒も無く、通りは気怠い静けさに包まれていた。
看板を目指して歩を進めて行くが、あれっ？やってるのか？店を開いて営業してる、活気というか雰囲気が感じられない。
ラーメンデータベースには『24時間営業、無休』と書いてあったが本当だろうか？
一抹の不安を胸に店の前まで行くと、開けっ放しの扉が一つあって、『凪 上』とか何とか書いてある。
なるほど、二階なのか。しかしこれ、ホントウにやってるんだろうな？
垂直に近い狭くて急な階段を登って行くと、そんな心配は霧散した。六畳も無さそうな狭い店内には煮干の香りが充満し、幾人かの男たちが麺をすすっている。『凪』だ。
惰眠を貪る周囲の店をよそに、ここだけは活動しており、まるで異次元空間に紛れ込んでしまったかのようだ。
厨房は２人入ってちょうどぐらい。カウンターのみの９席だが、座ってる人が椅子を引かないと後ろを通れない程の狭さだ。５〜６人の客がいた。
ビールを注文すると、瓶ビールを一本そのまま手渡されて苦笑い。

ラッパで飲めと言うことか(^_^;)
しかし銘柄はプレミアムモルツだ。
この店の店主は一切の余計なモノを省き、本当に美味いモノだけを追求してる、ってことだろうか。プレモル好きなだけに、都合良く解釈してしまう。

汗ダクになりながらビールをラッパで飲んでるうちにラーメンが登場。


ウマいわ！
ウマいと言うか、濃いね。いや、要するにウマいんだけど。
煮干しの生臭さが残りつつも、しょっぱさ、辛さ、脂、全てが濃いから見事に調和してる。麺も食べ応えのある太麺でしっかりと腰もある。ワンタンも入っててユニークだ。麺に飽きたらワンタンが箸休めにもなる。ザク切りのネギと、真っ赤な唐辛子が良い薬味にもなってる。
これは飲んだ後に食べたらウマさ倍増なのは絶対に間違いないな。今回は駆け付けのビール１本の後だったが、次は是非とも酔いが回った状態で食べてみたい一杯だ。
新宿に飲みに行こう(￣▽￣)ノ

凪 ☆☆☆