裸系と着衣系

春、異動となり、次男と夕方風呂に入ることが増えた。
残業が減って、毎月の給金は少なくなったけど、いや、何にも代えがたい。

風呂には、ウルトラ怪獣の小さなビニール人形を持って入る。
総勢５０匹はいるだろうか。その中のいくつかをチョイス。

怪獣同士、戦わせたり、漫才させたりして遊ぶ。
でも、その内、俺たちは、あることに気が付いたのだ。

怪獣には、裸系と着衣系がいる。

例えば、レッドキングに、ゴモラ。
これらは、裸系だ。尻尾も生えている。
人間以外の、巷に生息する動物と同じように、裸で過ごしている。

でも、例えば、ウィンダム、キングジョー。
これらは、着衣系。
ウィンダムの見た目は鎧だ。これは、ウィンダムという生身の怪獣が何かを着ているのだ。キングジョーだってそう。これは、裸では絶対ない。

こんな風に、自分と次男は、一つ一つの怪獣について考察しつつ、どっち系か分類させながら、入浴しているのだ。

今日の考察対象は、ガラモン。

とげとげパーマのおばさん顔。
でも、そのとげとげは、頭だけじゃなくて、上半身から、下半身までを覆っている。
後ろには、あ、尻尾。

「裸系かな」
「うん。裸だね」

さながら、裸のおばさん。