全国コロナ騒ぎでいろいろ自粛で、我が家でもいつも子供が二人、暇を持て余していて、家内も仕事を休んでそれに付き合っている昨今なのだけれど。
自分の仕事は、偉い人に、「そこは絶対止めません!」と宣言されてしまった業種であり、なんも変わらない日常、というか、異動で新しい職場。別の意味で、ちょっと違う日常。
昨日、スタンドを掛けそびれ、荷物満載のバイクを道に倒してしまったのだった。
こりゃ、起こせない。重すぎる。
荷物全部いったん外に出さないとだな。
なんて思っていると。
「バイク、倒しちゃったんですか?」
小学校5年生ぐらいの女の子が二人、駆け寄ってきたのだった。
恥ずかしい。
「ああ。うん。でも、大丈夫だよ」
「なんで、倒しちゃったんですか?」
なんでったって、ああ、恥ずかしい。
一人の女の子は、なんとバイクのハンドルに手をかけて、起こそうとしてる。勿論びくともしない。そこに、もう一人、今度は別の男の子。
「倒しちゃったんですか?なんで、倒しちゃったんですか?」
恥ずかしい。
でも、この3人がせーの、でバイクを立てようとし始めたのだ。
うそ?
そこに俺が入ると、なんなくバイクは立った。
小学生の力でも、合わせれば馬鹿にならない。3本の矢。
「気を付けて、お仕事してくださいね」
あ。はい。ありがとう。ありがとう。
なんとなく、ここ数年、世界の悪い所ばかり眺める癖がついてしまったようだ。
突然、こんな善意に触れて、心、あったかあったか。
こっちの反面ばかり見て生きる、そんなやり方が、ある。
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