自分の通っていた小学校のプールでは、毎冬、金魚釣り大会が行われていた。
でも、ろくすぽ釣れた記憶がない。
小さいころ、漁師をやっている母の実家で、船に乗せられて釣りをした。
一本の糸にやたら針のついた仕掛けで、アブラメかなにかが大漁だったけれど、殆どおじさんの差配で、一向に自分で釣った気がしていない。
悔しくて、竿を持って一人で桟橋に出てみたけれど、釣れたのはフグ一匹。
その他。
沖縄で、海に針を落とすや否や、いきなりダツに竿ごと持っていかれたり。
一人暮らしを始めたころ、散歩の途中で立ち寄った小金井の釣り堀で、坊主だったり。
転勤先の島の桟橋では、並み居るすごおじさんたちにたじたじとしたり。
自分にとって、釣りはあきらめかけた宿題だったのだ。
土曜日に授業があったおかげで月曜日が休みの次男、八作を連れて、釣り堀へ。
スマホをいじってて偶然見つけた穴場。なんと近所。知らなかった。
竿の貸し代が一本200円。餌代はタダ。
ニジマスを一匹釣ると、270円で引き取りのみ、リリースは不可。
「食わないんだよね、このごろ。ううんと、このへん。この辺なら釣れるかな。奥の方に投げ込んでください」
お!来た!釣れた。
これが、魚が釣れるという感覚か。びちびちいって、気持ちいい。
ニジマス。別嬪な魚だなあ。
八作にもあたりが来て、計6匹を持って帰った。
俺は数十年越しの宿題を一つやり遂げた気分に、脱力している。
その後、腹の減った八作は、フードコートで大人用の盛のカツカレーを完食。
イオンモールでVRを楽しんだ。
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