中学二年の秋。
文化祭か何かで、科学部の連中と仲良しだった私でしたが、帰宅部だったので、放課後時間があった。
科学部の連中は何やらペーパークラフトを途中でうっちゃって別なことしてた。
科学部に親友が居たこともあり、興味本位で手伝い始めたが、組み立て説明書がドイツ語で、図解こそ載っているものの、部員たちは背骨とあばら骨の組み立てをミスしてたまま私が引き継いだ。
語学には疎いが、立体物の把握能力に長けた私は、科学部員の組み立てミスしたパーツを分解し、改めて、全てのパーツをその日の内に完全な状態に組み立てることに成功した。
お礼の言葉をもらうこともなく、文化祭当日、理科室の一画に立っていた人体骨格ペーパークラフトは直立してた。
ややあって、その当時、私の母校は不良中学生八割の荒れた学校だったこともあって、私が苦労して完成させた模型は、破壊の暴挙の標的になってた。
努力が報われるとは限らないが、私の行動は無駄じゃなかったはずと自分に言い聞かせる他なかった。
不良生徒がガス室処分になる社会システムを作ってほしいなとは思った。
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