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2021年03月04日21:35

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2021年現在のあれやこれや 別れと再会と

先月末から立て続けに何かしらソコソコ急ぎの仕事が入る。
まだまだ、なかなかではあるものの、少しずつ世の中は動き出しているのかな?

さて、定点観測という訳ではないけれど、拙宅周辺やらの事などを記録がてら・・・

サラリーマン時代からの知りたいN村さんは、務めていた小さな問屋が潰れた後に、サラリーマン時代のネットワークを活かして個人経営の問屋(ブローカー)を起業した。
その後20年近く、日本中の取引先を回って営業をされている事は知っていて、半年ほど前にN村さんが借りている事務所兼倉庫の前で、この武漢ウイルス問題でお互いにに厳しいと話していた。
先日、事務所の前を通りかかると完全に空っぽになっていた。
郵便受けの表記も外されていた。
廃業されたのか、はたまた規模からするとテナント料を支払う必要も無いと自宅に事務所と倉庫を移したのか・・・
このピンチの中でも、たとえ細々とでも事業を継続されておられること、お元気にされている事を祈るばかり。

一方、昨日のお昼過ぎに何年かぶりに大阪南部のクリーニング屋さんから電話が入った。
ここ2、3年ほど連絡が無かったので、最後に請けた仕事で私がドジったのか、何かしらの粗相があったのか、仕事の話が来なかったので、「来るものは拒まず、去るものは追わず」で放置したままになっていた。
クリーニング屋の親父は、80歳にも関わらず元気いっぱいで人懐っこい話っぶりも相変わらず。なんの事はない、仕事の依頼の電話だった。
いわゆるゆるキャラのメンテナンスの仕事だ。
兎にも角にも現物を見ない事には話にならないので、いそいそと出掛けたのが昨夕のこと。
久しぶりの80歳の親父さんに挨拶するや、話をするのご大好きな親父さん、話が止まらないったらない(笑)

叩き上げのクリーニングの職人の親父さんは、前に聞いた話を含めて話をするのだけるど、間が良いのか、何度聞いても飽きない。
しかし、この武漢ウイルスの騒動で仕事は激減しているのだそうだ。
個人の顧客も、役所の仕事も、地元の祭関係も、ゆるキャラも、全部厳しいとのこと。
ちなみに、このクリーニング屋の親父さんは、独自に研究と開発を繰り返して、祭の山車や地車などの幕や緞帳の類のクリーニングを請ける事が出来る強者の職人さん。
京都に伝わる200年〜300年ものの着物や反物すら、クリーニングしてしまう。
それらの経験で培った技術と勘と最新情報を入り混ぜて、ゆるキャラすらクリーニングしてしまう。

ちなみに、古くからゆるキャラを大量に保有しているのはNHKで、単年度でキャラクターがマイナーチェンジしてゆく東映のヒーローとは違って息の長いキャラクターがNHKには多い。
そして、ゆるキャラには主に布地が使われているけれど、それらの生地は、ずっと定番として作り続けられていれば、何かしらの事故が起きても新たに新調すれば済むけれど、生地が廃番になる事は少なくない。
そうなると、生地の風合いや見た目にも関わる話で、1番最初に作ったゆるキャラのスーツは、ずっとクリーニングされ続ける事が「その ゆるキャラを長生きさせること」と直結することになる。
ちなみにNHKのゆるキャラのスーツのクリーニングは、全身を覆う全ての生地を、縫い合わせてあるパーツに全て分解してクリーニング、改めて全て縫い合わせるという話を聞いたことがある。

が、このクリーニング屋の80歳を越える親父は、基本的に「丸洗いする技術」を持っているのだ。
こういう話は、口伝てで伝わるものて、当のNHKにも伝わったという。当然、こんな面白い話は「取材したい!」という事になったのだけれど、何処のキャラクターも「自分の所のキャラクターが手首と足首から先と頭をバラして、それぞれクリーニングされる一連の作業」をテレビで放送されたくはない。
ディズニーランド等でも、ゆるキャラの頭を外した所の写真は一切公表していない。
結果、ゆるキャラの全身丸洗いの取材と撮影は見送られたという。

記録という意味では、撮影しておくべきなんだけどね。
自慢話も多いけれど、かなり込み入った世界の話だし、色々と辻褄の合っている所もあるので、あながしホラではなくて、かなり凄い人であるのは間違いない。

何しろ、同年代の同業者はみんなリタイヤしてゆき廃業してゆくので、クリーニングの機械や道具がどんどんゴミになってゆく。
そのゴミになる機械の使えるパーツをバラして自分の工場の機械の予備のパーツとして分けてもらってる・・・って、この親父さん、もう80歳なんだけどね。何度も書くけれど。

こんな元気で好奇心旺盛な80歳を見ていると、なんだか、まだまだ頑張らないとなぁ・・・と思ってしまう。

クリーニング業界は、機械化が益々進み、企業間の整理統合が進んで巨大化してゆくきぎが増えているものの、この武漢ウイルス騒ぎで仕事の絶対量が減る中で、固定費の占める比率が上がる所で悲鳴を上げているという。
そして、AIとロボットの発達は「職人に頼らない機械化」を推し進めているようで、実は百戦錬磨の職人の知恵と勘は、実は益々必要となってゆく筈だとも言う。

例えば、カッターシャツの首周りと襟等は、昔は麻芯を使っていたけらど、今は紙芯になっている。
麻芯と紙芯とでは、洗い方が違ってくるという。
この先、将来的に衣服の素材が知らない内に変わる事だってありうる。
素材が変わると、クリーニングの方法も変わらなければならないはずなのに、それを判断するのは必ず人間の仕事になる。
AIもロボットも入力するのは人間なんだし、クレームをつけてくるのは人間なのだ。
AIがいくら経験池を上げても、AIはインスピレーションが働くのだろうか?

仕事として「これは出来ません」というのは簡単だけれど、その「出来ない」という断りになるベースには、本当に出来ないから断るのか、単に不勉強で出来ないのか、それは客には判らない。

でも、今や簡単に「出来ない」と言う「不勉強」が、むしろまかり通っています。

飛行機、電車、車に限らず、家電や時計も、修理と言えば「パーツの交換」ではなく「問題のえる部分をユニットごと交換」するのご当たり前になってしまっている。
設計段階から、既に交換できるように設計してある訳で・・・

でも、果たして、それでいいのかなぁ・・・

私の人生が後、何年あるのか判らないけれど、益々 便利で単純化され合理化されて行く方向に拍車がかかるのだろうけれど、出来れば、出来る事なら、修理する事の出来る人になりたいなぁ・・・

取り敢えず、DVDプレイヤーとLDプレイヤーを修理出来る人になりたいなぁ・・・←結局、ソコかい!
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