[難易度:2、時間:12分]
オムライスの発祥には諸説あるようですが大阪心斎橋の北極星と東京銀座の煉瓦亭を元祖とする説がメジャーなようです。
時系列でいうと煉瓦亭の方が先なのですが、煉瓦亭のオムライスはご飯に卵を練り込んで焼いたもの、言わば卵かけご飯をチャーハンにしたようなスタイル。北極星の方は現在知られているオムライスに近いスタイルのため両説ともに生きているみたいですね。煉瓦亭のは僕も食べたことがありますが美味しいのだけれどオムライスとはなんか違うと感じました^^;
その後、伊丹十三監督の「たんぽぽ」に登場したご飯を先に整形しておいて後から半熟に焼いた薄焼き卵をかけナイフを入れて花を咲かせるスタイルも登場し、こちらのファンも後を絶ちません。このスタイルを考案したのは東京日本橋のたいめいけんで今でも店のメニューに「たんぽぽオムライス」という名前でオムライスとは別枠で供されています。
オムライスは卵とご飯があれば作れる安価なメインディッシュなので大衆料理店では今なお新たなアレンジが加えられ続けているようです。
今日の料理もその1つ、町の中華料理屋でちょくちょく見かけるメニューで、いかにもな発想。その安直さからもしかしたらアレンジしたのは料理人ではなく客の思いつきでリクエストがあったのかもと想像しています。
[材料](1人分)
・ご飯:1膳分
・水:15g(大匙1)
・お好みの具材:今回は厚切りベーコン、青梗菜、玉ねぎ
・中華調味料の素:4g
・サラダ油:13g(大匙1)
・卵:2個
・バター:12g(大匙1)
・牛乳:10g(小匙2)
・塩、ブラックペッパー:少々
・トマトケチャップ:適宜
[作り方]
1.お好みの具材を食べ易い大きさに切ります。
2.中華鍋かフライパンにサラダ油大匙1を入れて強火にかけ煙が立つまで温めます。これにご飯と水大匙1を投入しパラパラにほぐしながら焼き色が付くまで炒めます。一旦これを皿に取ります。
3.2.の中華鍋(またはフライパン)にお好みの具材を入れ強火で2分ほどしっかり炒めます。これに2.と中華調味料の素を加えてしっかり和え紡錘型に整形しながら皿に盛ります。
4.ボウルに卵2個を割り入れ菜箸でほぐすようによく混ぜます。これに牛乳、塩、ブラックペッパーを加えて更に混ぜます。
5.フライパンにバターを入れて強火にかけ8割がた融けたら4.を流し入れフライパンを回しながら広げます。これに蓋をして強火のまま約1分蒸し焼きにします。
6.5.の卵焼きをフライ返しで掬うようにして3.の更にスライドさせて被せます(半熟の面が上側に来ます)。上からトマトケチャップをかければできあがり。
[備考]
・中華料理と洋食の良いとこ取り。中はしっかり中華なのに外はバターを利かせてケチャップがかかったオムレツという大衆食堂の賄い的な美味しさが楽しめます。
・具材は何でもありですが燻製されたベーコンのようにクセのある洋食の素材と青梗菜のような中華野菜を合わせると良い感じ。あと、セロリの葉があると風味が段違いに良くなるのでオススメです。
・写真は卵をひっくり返してしまっていますが、調べるとオムチャーハンの場合は半熟の側が上に来るようにモルスタイルがメジャーらしいのでこのレシピでは手順を変えています。
・このレシピではトッピングをトマトケチャップにして洋食に寄せていますが、酢豚のようなケチャップ餡のあんかけにして中華に寄せるのも楽しいですよ。
ということで、よければ一度お試しください。
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