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2015年07月28日07:06

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「侵略に抵抗するか、服従するか?」

 「朝まで生テレビ」を見ながら、「安保法制」について考えていたら、「議論の整理」が出来ていないから、全体の流れがまとまるとか、一つの合意ができるということが少ないように思います。それぞれが、「象のしっぽ」をつかんでいたり、「象の耳」をつかんだり、「象の足」を触ったり、「象の鼻」を触ったり、「象の牙」を触って「自分は『象』を知っているが、お前の言っているのは『象』ではない」とまくし立てています。

 もっとおかしいのは、日本人の持つ『価値観』が「万邦不変の価値観」と勘違いしていて、現実から目をそらし、あくまで「理想の実現」こそが我々の使命であるかのような、青臭い学生のような主張を繰り返す無意味な先生方もおられるということです。「戦争=喧嘩の本質」をキチンと定義できずに「安保法制議論」をしようと言うことがそもそもの間違いではないかと言うのが、今朝の「朝まで生テレビ」を見た感想です。

 「戦争=喧嘩」が起きるのは、人類が「自分の利益の最大化」を目指す「欲望」を持っているからです。そのためには他の人の「利益を横取り」するとか、上下関係になって「利益を吸い上げる」とか、こっそり「盗む」とか、他人の行為を「妨害」します。これが正常な人類の在り方です。しかしこれでは「治安」が悪くなり、「破壊活動」が多くなり、お互い「無駄な努力」を要しますから、「ルール」や「法律」を作って、お互いの行為を「自制」し、あるいは「報復」することによって、こうした「不正行為」「不当行為」を予防する知恵を持っています。

 ところが国際的には、それぞれ国には国民性や宗教、歴史、価値観が異なり、それに基づく「法律」や「習慣」、「ルール」「道徳」などに違いがあり、勢い「国際法」が甘くなり、反対に「武力=腕力」が強い方が「理屈=理性」に打ち勝ってしまうのが現実です。つまり世界は「弱肉強食」であるのに、日本人だけがそれを否定して、「広く会議を起こし、万機公論に決すべし」と何でも話し合いで仲良く条約を結んで守ろうとします。しかし、他の国にとっては基本的に「約束は破るためにある」のであって、あくまで相手を裏切ってでも「自国の利益の最大化」を目指します。

 日本人にとっての「戦争」は「抵抗」であって、ロシアに攻め込まれることに抵抗して「韓国の独立」を助けるために「日清戦争」を起こし、さらに直接的にロシアの南下を食い止める「日露戦争」を起こし、「ハルノート=ABCD包囲網」に抵抗して「大東亜戦争」を戦いました。このいずれもが「相手国の主権を奪って、自国の利益を最大化」することは目的としていません。その証拠に、日清戦争で清国に勝って清国を日本の版図にしたり、モスクワを攻めてロシアを属国にしたり、アメリカと戦って、ハワイやロスアンゼルスを切り取ったことはありません。日本はフィリピンやインドネシアに進軍しましたが、フィリピン軍やインドネシア軍と戦ったわけではありません。そこになぜアメリカ軍やオランダ軍やイギリス軍がなぜいたのかが問題なわけです。

 今起きている「尖閣侵攻」は中国の日本に対する侵略であり、「竹島」は韓国の日本に対する侵略です。多くの日本人が誤解しているのは、「日本に戦争の意思がなければ戦争は起きない」と思っていることです。「憲法」で「戦争はしません」と言ってさえおけば、誰も日本に戦争を仕掛けてこないと思い込んでいます。しかし現実は中国によってこの40年多くノウハウやの財産を奪われ、今度は領土を侵攻されようとしています。ここでハッキリしておきたいことは、「戦争=侵攻」に対する対応は「抵抗」かさもなくば「服従、隷属」しかないということです。たまたま、相手がアメリカであったため、日本は「隷属」でなく「服従」で済みましたが、相手が中国の場合、ウイグルやチベットの例を見れば、「収奪」であって日本人が生き残れる可能性は極めて低いのです。

 その時にアメリカは助けるのか?「助ける価値があれば助ける」。つまり、アメリカの利益になれば、助けますが、そうでなければウイグルやチベットと同じで「口だけ番長」を決め込むでしょう。だってアメリカも「中国市場」は欲しいし、自国民の血は流したくないですから。

 空論でなく、具体的に議論をすべきです。「侵略」には「目的」があります。だから、「勝った後の相手国に対する要求計画」があります。その計画に基づいて、支配のために必要な地域は破壊しません。ところが「抵抗」には獲得すべき「成果目的」がありません。相手の攻撃に対して、防御を小出しにするだけです。ですから、中国が日本を攻めてきたときに、揚子江に懸かる「三峡ダムを破壊して6億人の被害者を作る」と言うような戦略を検討していることはありません。でも、本当に日本の国防を考えるなら、相手の弱点を周到に調べ上げ、万一相手からの侵略が始まったら、こちらはどこを攻めれば効果的に中国の戦意を打ち砕き、侵略を放棄させることが出来るかを見極めて、必要な備えをしてこそ、本当に安心安全な「平和」が訪れることになるのではないでしょうか。
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