さとこ、捨て犬と出会う

まだカゼが治らず、胃もシクシク痛い、ゴホッゴホッ

せきも止まらないというのに・・・なぜか？朝から

小雨まじりの佐保川沿いの小道を、犬４頭と歩いてる

しかも、うっ・・・うううっ　と号泣しながら

というのも

犬の保護活動をされてる知人からお電話があって

重たい首輪をふたつもつけて、リードを引きずりながら

泥まみれで放浪してたミックス犬を保護したので

世話してもらえないだろうか？　と、持ちかけられた

それじゃ、会ってみようかなぁ〜　って・・・だけど

去年の７月に亡くした、元保護犬のさくやくんのことは

一日も忘れたことがないし、もうお別れはつらすぎるから

犬を飼うのはやめて、奈良公園の鹿たちを見ていよう

と、思ったんだけど、にっ　似てる

小林幸子！

その捨て犬の顔が、小林幸子そっくり

ボタ・・・　ボタタッ　(涙が落ちる音)

実は、亡くなったさくやくんも、小林幸子でした

顔面から醸し出す、なんともいえぬふびんさ

もの悲しげで、なにか訴えかけるような瞳

ほとんど動かず、首を下に向けて、じーっとしてる

こんなにやせて・・・筋肉がほとんどついてないのも

うちに来たばかり頃の、さくやくんといっしょ

(みるみる太って、どすこい犬になっちゃったけど)

そうか、そうか、キミもいろいろ苦労したんだね

いっしょについてきた３匹のワンちゃんたちと

みんなで佐保川をお散歩することになって

ふわふわした茶色の毛が、桜並木にちらつくと

さくやくんと歩いてた頃が、全部よみがえる

雨に濡れながら、顔も涙でビショビショ。。。

「じゃあ、今度の土曜日に連れてきます」

気がつけば、うちで引き取ることになってた

名前は、ポロンちゃん

背中に出来たおできが、ポロンととれたから

ポロンと呼んでたって、じゃあ、そのままにしよう

何歳なのかは、わからない

おそらく、農作業小屋に閉じ込められて

いつもひとりぼっちで番犬してたんだろう

ドックフードの袋ごと、その辺に置きっぱなしで

お腹がすいたら、それをかじるだけ

だから、食に対する執着も、人に対する感情も少ない

お留守番は、得意中の得意だろう　って

いつも、同じ場所で、じっとしてたから・・・

(´；ω；｀)　ぶわっふ

こんなに、やさしくて、かしこそうな子が

そんなあわれな飼い方をされたなんて

よござんすっ

もうすくベーシックインカムが来るから

うちに来りゃー、牛肉だってレバーだって

もう食べ放題でございますわよっ

「この子は徳が高そう」だと、知人が言う

なにも欲しがらず、聞き分けがよく

いつもおとなしく、めったに鳴いたりしないって

うちに来る子は、みんないい子ばかりね・・・

(もう親バカ)

新しい息子の「ポロンちゃん」

ずっといっしょに、長生きしようね



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