■首相、緊急事態宣言へ意向を固める 特措法に基づき初
(朝日新聞デジタル - 04月06日 07:16)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=6035981
私は，法律の専門家ではないが，契約書など法律が絡むような文書に出くわすことが多いので，法律には，大きく分けて２つの流れがあることぐらいは，知っている。
� �Common Law 米英法
……判例法主義（事件に類似する判例を探し、事案を解決）
�◆�Civil Law 大陸法
……制定法主義（その事実に適合する条文を解釈した上で当てはめを行い、事案を解決）
今回の緊急事態への対応にも，なんとなく両者の違いが表れているような気がする。多くのCommon Lawの諸国は，対応が素早く，大胆なようである。Lockdownも国防大臣が，命令を出し，軍隊を動員している。
他方，我が国をはじめ，Civil Lawの諸国は，なにか条文にこだわり，対応が遅いような気がする。たとえば，中韓からの入国制限も，安部首相がやや強引な法律解釈で政治的に決断したと伝えられている。
やはり，個人的には，従来の法律が想定してない，または，従来の法律が適用しにくい緊急事態には，Common Lawのほうが適しているような気がする。例えば，日本国憲法には22条の「居住移転の自由」は，21条の「表現の自由」と同様に，最も強力に保護される人権保障とされている。外出をする自由も、この22条で保障されている。しかしながら，緊急時にいわゆるlockdownを行うためには，この22条の制約をおこなわなければならない。他方，人権を制約できる要件として「公共の福祉」という概念がある。常識的には，今回のような緊急時にの「居住移転の自由」よりも，「公共の福祉」が優先されるべきである。多くの他の人命という最大の人権が侵害されことを防止するのであれば，このような制約もあたり前に思える。Common Lawの諸国では，多くの他の人命という最大の人権が侵害されことを防止するのであれば，その他の人権に制限を加えてもやむを得ないという判例がある。このような背景があれば，個々の法律に条文にこだわることなく，多少の手荒な政策でも，リーガルリスクをあまり考慮せずに行使できるからである。
少なくとも，緊急時に人権を制限する政策とリーガルリスクに関して，我が国では全く議論されていない。憂慮すべき事態である。
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