冬至かぼちゃ　　　　　　　　

　　（2019年12月22日）

　鏡に映る自分でない仮面をかぶったような別物の自分とお見合いしてみつめあっている。
、、、私は年老いたら　かわいく見えるおばあちゃんになりたかった。だのに、10代のベビーフエースから　今は　額に　くっきり、はっきりの深いしわ、垂れ目、垂れほっぺ　体全体が　下に〜下に〜と　手足の指先までも大名行列があわただしく交差している。この変化を見つめていながら写真の自分はこの顔よりいっそう　びっくり仰天の溜息。かわいいおばあちゃんには　程、ほど、ほど遠い。
姿かたちも顔も10人並みだったけど、それでも二重のまぶたと八重歯は自分でも大好きでした。横から見えるまつげがとっても長いねとほめられたのか、どうなのか？それまで　自分では気づかなかったことを教えてもらったわけで大昔の一言を今も記憶してるのです。まあるい顔で八重歯の笑顔の写真は今は懐かしく羨ましい。着物を作るときは男物着物幅、だから　肩凝りしないのよ！　と慰められたのか、励まされたのか？体の一部分も誉められた？ところ　や　かわいいと言ってもらえたところ、カッコいい、、女優さんに似ているね、着物姿似合うね、など、、、嬉しいことを言ってもらえた時の言葉はずっといつまでも忘れられない言葉の宝物。しもやけで今にも破裂しそうなウインナーソーセージみたいな指の先の爪は実にけなげで愛らしかった。なにげない仕草、だれかに似ている懐かしい声を聞いた時も嬉しいですね、おもわず振り返ってキョロキョロ探したことありませんか？
　さあ、今晩は冬至です。明日からほんのちょと日が伸びます。ゆず湯に入ってかぼちゃを食べて元気に冬越ししましょう。