昨日お話ししたように、現代発声の説明は、解剖学の専門用語を使って、身体の部分をどう使うかということになります。機械的に筋肉を使って楽器を改造することで声を作ります。
ベルカントは、自分の持って生まれた自然な声をバランスよく使う無理のない発声法で、感覚的な言葉で表されることが多いです。解剖学用語は出てきません。
何にも邪魔されない響き、自然に湧き出るような声、息に乗せて、支えられた、広がりのある声、軽快な発声・・・など。
ラウリ=ヴォルピ(テノール1892年〜1979年)は、ベルカント発声は 穏やかで、球形の立体的に丸い、軽快で、且つ威力のある力強い声、と言っています。ベルカントは、声の 最高の<軽さ> と 最高の<強さ>を両立させています。
私たちの周りで聞かれる、軽いだけで威力のない声は、支えがない・・・身体の中心から湧き上がる(呼吸からの)エネルギーの源と繋げられていない・活かしていない。強いだけで 軽快さのない声は、重くして押していることを意味しています。
勉強の方法や道筋、見えますよね。
ログインしてコメントを確認・投稿する