歌のレッスンの時、先生から 「もっと声を集めて!」 とか 「もっと細く!」
って、よく言われませんか?
「声を集める」 「かぶせる」 「回す」 ・・・ 不思議な業界用語(?)がありますね。
(何を何に かぶせるのか・・・)笑
声って集めなきゃいけないもの?
どうやって声って集めるのかな?
集めるーーー凝縮させる、なんですが・・・
ベルカント発声では、「集める raccogliere」 という言葉は使われません。
では 「集める」 を ベルカント発声の考え方から説明してみます。
声の響きは、ノドから口へとつながる空間(のみ)で作られます。
豊かな美しい、そしてノドに安全な響きのためには、この空間が適切に開いている必要があります。
ベルカント発声では、息を吸う時に、あらゆる方向(球形)に柔らかく、ふんわり開けます。
音が高くなると、特に大きな空間が必要です。
それに つい、つられて口を大きく開けて発音してしまうと、輝きのない、飛ばない声になるし、言葉も何を言っているか分からなくなります。
口の後ろ側半分(響きを作る空間)と (発音に使う)前側半分〜唇 は連動させてはいけません。
口の前側は、普通におしゃべりする時と同じ言葉の言い方を保ちます。
そうすると細い、芯のある、フォーカスした、輝きのある、よく通る声になります。
「声を集める」 とは、おしゃべりする時のような普通の発音の仕方、で解決です。
先生に「もっと声を集めて!」と言われた時にも試してみてください。
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