無言歌は続く

　　今月今夜の月の日

　尾崎紅葉の『金色夜叉』の中で　主人公の貫一が熱海の海岸で　貫一を裏切った恋人のお宮に可いか　宮さん、一月の十七日だ　来年の今月今夜になつたらば　僕の涙で必ず月は曇らせて見せるからと言い放ったことから　
　この日の夜が曇り空になることを「貫一曇り」と言う　今日は曇ったかな

　今宵一枚目の音楽は　ヨハネス・ブラームス – Johannes Brahms (1833-1897)
　　交響曲第1番 ハ短調 Op. 68

　ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
　ヴィルヘルム・フルトヴェングラー (指揮)

録音： 02 February 1952　宇野氏の著書には2月10日の放送用録音となっている　同じかな　大阪で発見されたフルトヴェングラーのブラームス第1交響曲のレコード　未通針盤からの板起し　これは買っておくか

　鍼治療にいって帰宅後ちょっとお買い物　アリオでおいしそうな苺のサンドが広告に出ていたんで　母が食べてみたいと云ふので買いに行く　ついでにお米　ミルキークィーン　久しぶりの銘柄　苺関係は大量にあって皆おいしそうだが　よく見ればどれを買った良いかわからなくなりそう　昼になる

　苺サンドに煮たソーメン　具はほうれん草　とってきてレンジで加熱後汁の中へ　温かなヨーグルト　キウイとリンゴ入り　リンゴは温めない方がいいようだ　ちょっと加熱　午睡の間違い

　その後柿ばたけへ　のんびり剪定　半分終へる　チェーンソーの活躍が多くなる　半分を終へる　三時前に帰宅　暴れん坊将軍とお茶　面白く　おいしいお茶　茶菓子を少々

　夕飯は残り物　昨日のフライパンで焼いた焼きびん　暮れに炊いた大根と昆布にの残り　昆布半分をさらに半分　大根半分を半分　玉ねぎはひとつずつ　ゴルフボールより小さい　漬物に味噌汁
　実に少ないね　畑の帰り際　蜂屋さんもきて　食べ物の話になって　二人夫婦は腹一杯食べる　と言っていた　時代はは腹八分から腹六分だ　我が家は腹4分かな
　それでも終日働くことができ肉体労働もできる　世の人々よ　みな食い過ぎだ　


　さて　「海底2万マイル」と云ふ本を知っている人は多いと思うが　最近は本離れで知らない人が増えたろう　この本で出てくる潜水艇の名をわかる人はいないかな　ノーチラス号　ノーチラスとはオウム貝のこと　貝と云っても古生物で　水深50メートル以上になると死んでしまう深海の生物　どこが深海とも思うが　
　ネモ船長と云ふ個性豊かな人物がいて　読む人の記憶に残る　そしてこの小説を書いたJ・ヴェルヌからアメリカ海軍に受け継がれる　1954年に進水式を終えた世界最初の原子力潜水艦は「ノーチラス号」と名付けられて　翌年の五五年一月十七日に処女航海に赴いた　排水トン3200トン　といふのは当時空前の大きさだったらしい　水中速度20節といふスピードも　小説の中の速度とは桁違い　オウム貝は時代と共に変わり続けたようだ