無言歌は続く

　風が吹いている　とりあえず畑に行ってみよう　と謂ふことで柿ばたけへ　風が強い　と謂ふほどではないので　選定作業を始める　一本選定が終わるたびに　柿の皮を適宜剥いている　寄生する虫を除去するため　それと無農薬ではないけれど　農薬散布が少ないのが売りなので　薬の代わりに皮剥き　11時過ぎに帰宅

　今宵の音楽は　ワーグナー名演集　
　演奏: シカゴ交響楽団　
　指揮: サー・ゲオルグ・ショルティ
　
　 歌劇≪さまよえるオランダ人≫ 序曲
　歌劇≪タンホイザー≫ 序曲
　 楽劇≪ニュルンベルクのマイスタージンガー≫ 第1幕への前奏曲
　楽劇≪トリスタンとイゾルデ≫ 第1幕への前奏曲
　楽劇≪トリスタンとイゾルデ≫ 愛の死

　1985/05/25が発売日　当時は3850えんであった　特に解説は要らないと思う　当時ショルティといえばワーグナー　リングのレコードも所有

　今宵二枚目は　ワーグナー　
　トリスタンとイゾルテ　ハイライト　録音年 １９８１年

　録音場所 ミュンヘン
　指揮者 レナード・バーンスタイン
　演奏者 ヒルデガルト・ベーレンス（イゾルデ：ソプラノ）、イヴォンヌ・ミントン（ブランゲーネ：メッゾ・ソプラノ）、ペーター・ホフマン（トリスタン：テノール）、
ベルント・ヴァイクル（クルヴェナール：バリトン）
　楽団　バイエルン放送交響楽団・合唱団　　1981年に演奏会形式で上演された公演からのライヴ　当時これ一枚で4000円であった　この音楽には執拗さがある　これでもか　これでもか　とくる　若者には表現できない世界がある

　昼にラーメンを食べる　味噌ラーメンだがタンメンのスープがあったので取り替えた　佐野とか白川の方面の麺に似ているので　味噌より美味しいと判断　ちょっと茹ですぎた　盛り付けに時間がかかったゆゑ　昼飯旅を見て再び柿ばたけへ　風が強くなる　帽子が飛ばされる　と謂ふことで2時過ぎにはやめて帰宅　のんびりお茶を飲む　夕飯に鯛の頭の煮物　鯛は美味しいね　煮て食べるなら　タイの頭が最高だ　あとは最近見ることの少なくなったメルロー　あの煮付けも美味しい　よくキンメの煮付けも有名だが　タイには敵わない　三日目で鯛がなくなった　一緒に炊いた大根が残る　しかし明日は食べ終わる　滲みた大根もうまし　タイかぶら　と云ふくらいだから　カブで炊いた方がおいしいのかな　我が家はずっと大根と鯛の組み合わせだ

　心に物なき時は心広く体泰なり　心に欲なき時は義理を行ふ　心に私なき時は疑ふことなし　心に驕りなき時は人を敬ふ　心に誤りなき時は人を畏れず　心に邪（よこしま）見なき時は人を育つる　心に貪（むさぼ）りなき時は人に諂（へつら）うことなし　　心に怒りなき時は言葉和らかなり　　心に堪忍ある時は事を調（ととの）う　心に曇りなき時は心静かなり　　心に勇みある時は悔やむことなし　　心賤しからざる時は願い好まず　　心に孝行ある時は忠節厚し　「心に自慢なき時は人の善を知り　心に迷いなき時は人を咎めず

　この日生まれた戦国時代の武将　上杉謙信　越中　能登　加賀を支配して戦国の雄となる　　「言行録」より　　　こんなのもある

　　「四十九年 一睡の夢 一期の栄華 一盃の酒」
　
　かっこいいね　かっこ悪いのがルイ16世　この日処刑された　彼は相当な食いしん坊で　グルメではないと思うが　ベルサイユ宮殿には三百八十六人の料理人を抱え　1日10時間は食事の時間だったとものの本に記録されている　およそ6000カロリーを摂取していたと謂ふ　　優柔不断で　政治向きではなかったようだ　ゆゑにフランス革命が起こったか

　今宵は西行の歌で終わろう

　　わきて見む老木は花もあはれなり
　　　　今いくたびか春にあふべき