西山浄土宗
霊場本尊 春日観世音菩薩
創立 天正四年(安土桃山時代)
西迎寺は南春日町の集落の中にあります。
ここは長澤氏という地侍の居城があった場所と伝えられています。
参道脇の石垣はその名残りだとお寺の奥様からうかがいました。
長澤氏は丹波の戦国大名波多野氏の家臣。
最初は織田信長に従い、その後背いた波多野氏は最後は明智光秀に滅ぼされています。
そんな波多野氏の勢力が京に近いこのあたりまで及んでいたとは知りませんでした。
本堂の本尊は阿弥陀如来と釈迦如来の二尊の立像が並ぶ珍しいスタイル。
嵯峨の二尊院の本尊と同じ形式です。
本堂内には霊場本尊の春日観音もまつられています。
どういて春日観音という名前がついているのか尋ねたら、明治以前は大原野の春日神社にまつられていたのが、廃仏毀釈の後、どういう経緯かここでまつられるようになったというお答えでした。
本堂前には立派な桜の老木がそびえていて、満開の花を咲き誇っていました。
おととしの台風ですっかり枝が落ちてこんなさびしい姿になってしまいましたと、奥様が残念そうにおっしゃっていました。
大原野や春の日かげで御仏の
恵みは千代に空しからまじ
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