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2020年04月27日20:08

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弁明

ソクラテスは紀元前399年の本日4月27日、

親しい人物と最後の問答を交わしてドクニンジンの杯をあおり、

自決します。

その、思想や学術的行動に対して「神に逆らう」として裁判が行われ、

自分の行動に弁明せず死を選んだ訳です。

プラトンの「ソクラテスの弁明」はソクラテスの口述遺書、

彼の思想・スタイルが記されている訳ですが、

当時、賢人と呼ばれていた政治家や詩人、職人を訪ね、

「アポロンの宣託の通り自分が最も知恵があるのかどうか」

を検証する為の対話を行います。

結果、彼らの無知の無自覚と、無知を自覚している自分の優越性を確信、

使命感で質問を繰り返し、ソクラテスの賢者の評判が高まり、

無知を指摘される人が敵になってしまいます。

まあ、要約すると、学者やプロと言われる人々をいきなり訪問して、

答えに窮するまで質問攻めにして恨みを買うような

屁理屈おじさんだったと言う感じです。

池田晶子女史の著作「帰ってきたソクラテス」では

現代日本にソクラテスが降臨したらどうなるか、を

コメディタッチながら、素晴らしい表現力で記しています。

考えてみれば、辺り構わず人に質問して

揚げ足とっている偏屈な旦那がいたら、

奥さんのクサンティッペが世紀の悪妻と言われたのは、

ソクラテス自身にもそれを促進する要因があったに違いないと。

ソクラテスが言ったとされる

「ぜひ結婚しなさい。よい妻を持てば幸せになれる。

悪い妻を持てば私のように哲学者になれる。」の言葉を聞くと、

鶏が先か卵が先かの論争を思い出してしまいます。
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