私はマニアと言うほどではないものの、軍事を調べるのが好きです。
今日、そんな友人と話していたら、とある駆逐艦級が話題になりました。
各艦艇にはコストや戦力均等化など、様々な理由から同型艦と言うものがあって、
大体最初に進水した船の名前か、その艦艇に付けられる名前の特徴が
そのシリーズ(艦級)の名前になります。
フランス海軍が第一次世界大戦中に就役させた駆逐艦の艦級に
アラブ級と言うのがあります。アルジェリアン級とかトライバル級(民族級)とも。
アルジェリアン、オーヴァ、マロケン、セネガレ、ソマリ等、
フランス、アフリカ植民地民族の名前がついています。
ちょっと詳しい人ならご存知でしょうが、この船は日本製で、
大日本帝国海軍の樺型駆逐艦と同型。
1916年に建造命令、1917年3月29日に受託建造協定が締結。
設計・建造は全て日本側に一任、基本日本海軍の艦として建造、
回航の上フランス海軍に引き渡されます。
樺型とは、武装が少々違いますがスペック上もほぼ同一です。
第二次世界大戦時に、自由フランス海軍はアルジェリアン級駆逐艦を復活。
でも、今度はアメリカ海軍のキャノン級護衛駆逐艦でした。
でも、この第二次大戦で、
フランスはこの名前のついた民族の海外領土を全て失うことになります。
第一次大戦で利権を守ったアラブ級は
第二次大戦以降世界の構造の変化に直面、静かに消え去っていきました。
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