私達の世代、何かと訃報に触れる事が多いのですが、
年下の人が亡くなったりするとなんだかやるせない気分にもなります。
新聞の訃報広告の他、有名人などは、お悔やみの記事があったりします。
産経新聞の記事にアメリカの訃報記事について載っていました。
ロサンゼルス・タイムズなどの訃報記事は、それほど有名ではない人々も
取り上げているのだそうで、亡くなった日時や葬儀日程などの情報を
コンパクトにまとめるのではなく、その人が歩んだ人生を振り返り、
社会にどれだけ貢献したかを紹介しているのだそうです。
日系社会が根付いてきた土地柄、記事欄は日系人を結構取り上げている様子。
多くは先の大戦で強制収容され、戦後の苦難をへて社会的地位を築いてきた人々、
凝縮された文章からはその労苦がにじみ出てくるそうです。
最近の記事は欧州の激戦地へ投入された日系人部隊「第442連隊戦闘団」
に所属した経験を持ち、100歳で亡くなった男性歯科医を紹介していたそうです。
戦後カリフォルニア州に戻り、日系人排斥のムードが強いシカゴで歯学を修めたと。
強制収容をめぐってアメリカ政府が日系人に謝罪、補償した法の成立に貢献した
アイコ・ハージッグ・ヨシナガさんの訃報も最近だそうで、日系社会の礎を築いた世代が
次々と鬼籍に入る中、貴重な証言を一つでも多く伝えていこうと改めて思った。
と、住井亨介記者の記事は結んでいます。
体験者本人の証言ほど貴重なものはありません。
私の子供の頃は、案外そう言った人々が身近にいたものです。
小学校の担任からして特殊潜航艇で特攻出撃一週間前に終戦になった人でしたし、
友人の父親は震天制空隊の指揮官でした。
私自身、案外積極的にそう言った人の話を聞いてまわったのですが、
話したがらない人や、他言無用の人が多かったので誰かに伝える事無く
墓まで持っていく話も多いのが残念です。それでも約束は守ろうと思います、
平和な時代には不必要な話、と前置きして話してくださった
友人のお父さんに敬意を表して。
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