心学「忘れられない」
人間、嫌なことは忘れたい。腹の立つこと、悔しいこと、憎いこと、怒り、憎しみ、妬み、僻み、それらは頭の中では忘れようとしているが、現実は忘れられない。
それは頭の中では忘れようとしているが、心の中では何度もそれを思い出し、忘れられなくしている。それは一種の忘れない努力である。
また、思い出す努力をしていることになる。努力とは思い出す努力、忘れる努力、行う努力、行わない努力の双方がある。
動く努力、動かない努力とあるが、どちらも同じ努力の量になる。
忘れようとしても、陰では思い出す努力をしている。不思議な現象だが、これを古来「執着」と云う。この執着が心の苦しみを創り、身体までも蝕んでしまう。
人間、意味もないことはしないが、この執着はただ自分自身を疲れさす悪習に成りかねないので、心に浮いて来たら、すぐに消し去る努力をしなければならない。
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心学者 円 純庵オフィシャルブログ「心を円やかに」
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