心学「温恭」
最近、聞くことが少なくなった「温恭」(おんきょう)、これは心が温順で言動が慎み深いことを云う。仁徳高き人間として普段の心構えである。温順とは、心が温かく、素直であること。恭とは恭しく言動が丁重で礼儀正しいこと。
人間関係の基本であり、この心があれば他人と争うことも少ない。あるのは僻みや妬みだけ。僻みや妬みを起こす人間は、この「温恭」に成れない人格を持つ。
自分の心一つで成れるはずの「温恭」を、自分自身が成長を潰している。
本来は素直な自分、温厚は自分自身でいたいはず。しかし、その修養への努力を怖がる。成れない自分が惨めになると思うからである。
しかし、その惨めさなど他人は知りようもない。自分自身で勝手に決め付け、勝手に苦しんでいる。素直に成れないとは心疲れる無駄な努力である。
素直に成れなければ、さらに素直でなくなり、一層自分自身を苦しめることになる。古来、「素直に成れ」と言い続けられているのは、心の悩みや迷いを軽減する妙術を教えているからである。
素直に成れない人ほど、人生で損をしていることが多い。自分自身を本当に愛するならば、素直になる心の勇気を持つことである。
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