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日記一覧

上野通明は13歳で「若い音楽家のためのチャイコフスキー国際コンクール」で優勝。幼少期をスペインで過ごした。カサド「チェロ協奏曲」は硬質の音色で芯のある音。はっきりとしたイントネーション。アンコールのカサド「無伴奏チェロ組曲第3楽章」はスケール

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パスカル・ロフェ 新日本フィル アレクセイ・ヴォロディン(ピアノ)(4月27日、すみだトリフォニーホール)チャイコフスキー「ピアノ協奏曲第2番」はほとんど聴く機会がないが、ダイナミックでロシア的な特長がよく出ていて好きだ。ヴォロディンの演奏は

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大野和士 東京都交響楽団 武満徹・シベリウス・ラフマニノフ(4月26日、サントリーホール)後半のラフマニノフ「交響的舞曲」がこの日一番良かった。大野和士の瞬発力がある、運動性と力感に富む指揮が特に第3楽章で威力を発揮、コーダに向かってダイナミッ

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キアロスクーロ・カルテットのメンデルスゾーンには若さだけが持つ純粋さ、人生の中で一瞬だけ輝くものが感じられ、胸が痛くなるほどだった。それはランボーの詩集『地獄の季節』の一編、「永遠」の一節を読んだときの感覚に近い。『また見付かった。何がだ?

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)『フランス植民地時代を彷彿させる  異国情緒あふれる港町を、音楽で巡る旅。』のキャッチフレーズの通り、地中海を航海しているような(行ったことはないが)、楽しい、内容的にも充実したコンサートだった。詳しくはベイのコンサート日記に。↓https://

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ニコライ・ルガンスキーのグリーグ「ピアノ協奏曲」は力感あふれる演奏。フィヨルドの険しい岩肌のように男性的でたくましい。《幻想交響曲》第2楽章「舞踏会」では、初演のさいベルリオーズが、名手ジャン=バティスト・アルバンのために書き加えたとされる

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演奏にはヨーロッパ・ツアーの成果がはっきりと出ていた。オーケストラの音がまろやかにブレンドされたものになり、奥行きと柔らかさが出た。分厚く強靭な響きとともに、重心が低くなり安定感がある。詳しくはベイのコンサート日記に。↓https://ameblo.jp/ba

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バッティストーニ 東京フィル 小山実稚恵(ピアノ)(4月18日、サントリーホール)バッティストーニのチャイコフスキー「交響曲第4番」は、緩急の差が大きい独自の解釈が非常に興味深い。最初からエンジン全開で快速で行くと思っていたので、こうした大指

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オラリー・エルツ 読響 ヴィルデ・フラング(ヴァイオリン)(4月17日、サントリーホール)作曲家トゥールはベートーヴェンへのオマージュとして、《コリオラン》序曲をテーマにこの13分ほどの「幻影」(日本初演、原題:Phantasma)を作曲した。《コリオ

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今月は妖精月間か? 先週のイゴール・レヴィットに続き、今日は北欧からの妖精に出会った。ヴィルデ・フラング。1986年ノルウェー生まれ。ウィーン・フィルやベルリン・フィルと共演するなどその華やかな活動は若くして一流アーティストだ。ソット・ヴォーチ

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聴き終わった後に感動がじわじわと染みて来るマーラー「交響曲第6番《悲劇的》」だった。緻密で内容が濃い。スイス・ロマンド管の音色に魅せられた。ヴァイオリンは絹の感触。ヴィオラは温かく奥深い音。木管は色彩感がある。金管のやや渋く、ヴィンテージな

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豪華な歌手陣、素晴らしい内容はこれまでのガラ・コンサートの中で最も充実していたと思うが、印象としてはペーター・ザイフェルトが中心のコンサートでもあった。それくらいザイフェルトが光り輝いていた。https://ameblo.jp/baybay22/entry-12453897589.htm

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妖精が弾くようなイゴール・レヴィットのJ.S.バッハ《ゴールドベルク変奏曲》。触れようとしても逃げて行く。各変奏を全部ふりかえってみて分かったのは、レヴィットの演奏が聴き手の心に踏み込んでこないことだ。ひょっとしてレヴィットはどこかに暗号を隠し

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2018年に開催されたオーボエの登竜門「国際オーボエコンクール・東京」で最高位(1位なしの2位)を受賞した浅原由香による東京春祭デビュー・リサイタル。浅原由香の特長は音色が華やかで、音楽が明るく気品があること。昨年10月聴いて以来だが、浅原のスケー

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終演後の聴衆全員のスタンディング・オベイションと歓声は、これまでの「東京春祭ワーグナー・シリーズ」の中で最も熱狂的だったのではないだろうか。オーケストラが去った後も歌手陣へのカーテンコールが続いていた。声楽陣は全員が素晴らしく、中でもオラン

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小泉和裕 都響 米元響子(ヴァイオリン) チャイコフスキー・プログラム(4月6日、八王子オリンパスホール)米元響子のチャイコフスキー「ヴァイオリン協奏曲」は大吟醸の日本酒のような端麗できめ細やかな味わい。粘らず爽やかだ。音色は柔らかく美しい。

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ホーネック 紀尾井ホール室内管 オール・モーツァルト・プログラム(4月5日、紀尾井ホール)ライナー・ホーネックの指揮、ヴァイオリンはウィーンのまったりとした雰囲気を漂わせている。伸びやかで優雅だが、メリハリや切れ味が少ないため、時にそれがもど

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鈴木優人の指揮する音楽は爽やかな風が吹き抜けるような瑞々しさがある。これほど楽しい《ペトルーシュカ》は初めてだ。色彩感と活気に満ち、音楽が飛び跳ねている。 レミ・ジュニエは弱音が絶品。煌めくようなアルペッジョやトリルが繊細この上ない。アンコ

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インバルとの共演では端正で上品なピアニストというイメージだったが、今日は装飾を凝らした工芸品のような硬質の音に驚かされた。育ちのいいお坊ちゃんかと思っていたが、経歴を調べてみると苦労人であり、子供のころはピアノを聴いたことも弾いたこともなか

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